本当の深い呼吸は「全体呼吸」【疲れない!痛めない!体の使い方ビフォー・アフター手帖】
「肺の大きさへの意識で、呼吸の深さが変わる」。この事実に驚かれた方も、多いのではないでしょうか。このように、意識して動かせる筋肉は、私たち自身のイメージによって多大な影響を受けています。実はもう一点、呼吸に関してはお伝えすべき要点があります。
胸式呼吸と腹式呼吸について、どのような認識をされているでしょうか?おそらく多くの人は、胸を膨らませるのが胸式で、お腹を膨らませるのが腹式という認識かと思います。間違いではありませんが、「お腹に空気を入れるのが腹式」と思っているとしたら、それは勘違いです。
空気が入るのは、肺です。お腹、腸ではありません。この勘違いが、腹式呼吸を歪(いびつ)にして苦しくさせます。正しい腹式呼吸は、横隔膜を下げて肺を膨らませます。お腹が出て膨らむのは、内臓が押し出されるからです。
また胸式と腹式とを、同時にも行えます。どちらかを選ぶのではなく、同時に行う「全体呼吸」こそが、本当の深い呼吸です。
【出典】『疲れない!痛めない!体の使い方ビフォー・アフター手帖』
著者:小池義孝 イラスト:千葉さやか(Panchro) 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
一義流気功治療院院長。昭和48年生まれ。平成18年「気功治療院一義流気功」を東京に開設。翌年に、気功治療の技術を伝える「一義流気功教室」を開設する。気功治療の内容はどの流派にも属さず、独自の歩みを続ける。肩こり、腰痛、猫背といった肉体の問題から、メンタルの問題まで、幅広く対応している。著書多数。30万部を超えるベストセラーになった『ねこ背は治る!知るだけで、体が改善する「4つの意識」』を始めとし、国内15冊、海外翻訳版(台湾、韓国)3冊、約累計70万部を送り出している。
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公開日:2024.01.15