高血圧の基準値は体格や年齢などが考慮されていない
年齢が上がるにつれて血圧も上昇するのが自然なように、体格や体質、性別などで適正な血圧値は異なります。例えば、身長150㎝の高齢女性と身長190㎝の成人男性では、筋力や血管の強さが違うはずです。マラソン選手などのアスリートにいたっては、豊かな肺活量や心臓のポンプ力がそのまま血圧に反映されます。
ですから血圧の正常値にも個体差が生じて当然なのです。こうした差異を無視して「140/90以上は高血圧」と、ひとくくりにすること自体おかしいと思いませんか?降圧薬を服用すると血圧が下がるものの、すぐにまた上がってしまう人がいます。これは薬が効いていないのではありません。薬で強制的に下げられた血圧を、体が元の正常な状態に戻そうとしているのです。つまり、薬を飲む前のほうが、その人にとって適正な血圧値であることを示しています。
私が言いたいのは「血圧にも個性がある」ということです。上の血圧が150で快調な方や、上が90でも元気な方を私は大勢見てきました。ですからみなさんも基準値にまどわされることなく、自分なりの正常値があることを知ってほしいのです。
気になる症状がない方は、上の血圧が「年齢+90以内」をひとつの目安とすればいいでしょう。また、上と下の血圧差を気にする人がいます。これも年齢などで個人差が出るのですが、おおよそ40~60mmHg の差であれば問題がないでしょう。
出典:『1週間で勝手に血圧が下がっていく体になるすごい方法』
【書誌情報】
『1週間で勝手に血圧が下がっていく体になるすごい方法』
監修:加藤 雅俊
いまや現代病とも言われ、高血圧患者はおよそ4300万人いるとも言われています。血圧は健康診断などで指摘されても、すぐに病気になったり状が現れるわけではないため、放置したり、降圧剤を飲んで数値を改善している人も多いのではないでしょうか。降圧剤に関しては数値が下がっても飲まないと元に戻ってしまったり、予防としても一生涯飲み続けることになる場合が多く、医療費がかかったり、通院にはそれなりの時間もかかります。そんな高血圧に悩む人たちに向けて、本書では血圧本で数々のベストセラーを出している著者による、“薬いらず”“減塩なし”で、誰でも簡単にできる血圧がみるみる下がっていく“最強1週間プログラム”を紹介します。血圧が高くなる原因には『身体』と『心』の二つがあるため、まずは自分の血圧はどちらが原因で高くなっているのか簡易チェック!その上で、肺から血圧にアプローチする『胸郭ストレッチ』、押すだけで10以上下がる『降圧ツボ』、心も体も整う『加藤式呼吸法』など、時間もかからず誰でも即できるのに、驚くほど効果がある方法を毎日取り入れやすい1週間プログラムにして紹介します。さらに一回下がっても元に戻らないために、しっかり正常な血圧を維持していくプログラムも紹介。
高血圧で薬をやめたい方、薬を飲むか迷っている方、減塩せずに食事を楽しみたい方など、高血圧に悩んでいる方にはぜひ手に取って頂きたい一冊です。
公開日:2024.03.16