前借退職金扱いで非課税にする
退職金は前倒しで受け取れる
退職金は会社に在籍中に前倒しで受け取ることができます。その方法のひとつとして「前払退職金制度」があります。前払い退職金制度は退職時に受け取る退職金を月々の給与や期末ごとの賞与に上乗せして受け取れるというものですが、あくまで給与や賞与で受け取るというものなので、社会保険や課税対象となってしまいます。そこで利用したいのが「前借退職金制度」です。
前払退職金制度
前払退職金制度は退職金を給与や賞与に上乗せして受け取れる制度ですが、あくまで給与や賞与として受け取るため、社会保険や課税対象となってしまい、あまりおすすめできる受け取り方法ではありません。
退職金を前借りして受け取る
前払退職金制度が退職金を給与や賞与に上乗せして受け取れるというものに対して、「前借退職金制度」は会社と受取人が金銭賃借契約を結んで、将来退職金の受け取る金額の一部を前借として支給して、退職時の退職金で前借した金額を相殺するものです。
この場合、会社から借入した退職金の一部は「借入金」となって課税対象から外れるので、結果として、退職金の手取り額を増やすことになります。
前借退職金制度
前借退職金制度は会社と金銭賃借契約を結んで退職金の一部を前借として支給し、退職時に相殺するものです。借入した退職金が「借入金」として課税対象から外れるので、実質手取り額が増えることになります。
【出典】『定年後も安心がずっと続くお金のつくり方』著:皿海信之 監修/三浦絵美 監修
【書籍情報】
『定年後も安心がずっと続くお金のつくり方』
著:皿海信之 監修/三浦絵美 監修
老後資金二千万と言われる時代ですが、年金受給開始はどんどん先延ばし。雇用延長が義務付けられたとはいえ大抵の場合収入は激減。「60歳定年前後」の身の処し方、資産の運用方法は、老後を生きる上で重要な決断となります。会社も役所も何も施してはくれません。自力で道を切り拓くしかないのです。行政においても雇用保険、健康保険、年金など、手続きすれば利用できた仕組みをみすみす見逃して結果的に損をしてしまうこともよくあります。知っておきさえすれば手に入れられたアナタの大切な資産なのです。また、定年前後で最大のテーマは「退職金の運用」です。この低金利・インフレ時代に銀行預金として放置しておくのは無策でしかありません。新NISAを始め、不動産運用など、アナタに合った資産運用を考えてみましょう。
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公開日:2024.07.05