親を扶養家族に入れて節税する
扶養控除を受ける
親を扶養家族に入れると所得税や住民税が控除されるので節税効果があります(課税所得350万円(税率20%)の場合、48万円控除を受けると9万6千円)。さらに親が75歳未満であれば子である自分の健康保険に保険料の負担なしで加入できます。3親等以内の親族であれば健康保険の扶養が可能ですが、65歳以上の親を扶養に入れた際は介護保険料や高額医療費の負担額が上がる場合もあるので注意が必要です。
「一時金」「年金」「一時金と年金の併用」「前払」など、さまざまな受け取り方法がありますが、年金での受け取りと一時金での受け取りを比べた場合、所得税や住民税の課税対象となる可能性が高い年金での受け取りより、退職金の一部が非課税となる一時金での受け取りの方が得することが多いようです。
親を扶養家族に入れる場合の節税効果
持病を持っているもしくは病気がちな親の場合は介護保険料や高額医療費の負担額が上がる場合もあるので、必ずしも節税効果があるとはいえません。自分の親の健康状態をふまえて検討するようにしましょう。
【出典】『定年後も安心がずっと続くお金のつくり方』著:皿海信之 監修/三浦絵美 監修
【書籍情報】
『定年後も安心がずっと続くお金のつくり方』
著:皿海信之 監修/三浦絵美 監修
老後資金二千万と言われる時代ですが、年金受給開始はどんどん先延ばし。雇用延長が義務付けられたとはいえ大抵の場合収入は激減。「60歳定年前後」の身の処し方、資産の運用方法は、老後を生きる上で重要な決断となります。会社も役所も何も施してはくれません。自力で道を切り拓くしかないのです。行政においても雇用保険、健康保険、年金など、手続きすれば利用できた仕組みをみすみす見逃して結果的に損をしてしまうこともよくあります。知っておきさえすれば手に入れられたアナタの大切な資産なのです。また、定年前後で最大のテーマは「退職金の運用」です。この低金利・インフレ時代に銀行預金として放置しておくのは無策でしかありません。新NISAを始め、不動産運用など、アナタに合った資産運用を考えてみましょう。
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公開日:2024.07.13