いびきをかいている状態は眠らずに運動しているのと同じ
仰向け寝の人は要注意!
たっぷり寝たのに日中に強い眠気に襲われる、どうも疲れがとれないなどと感じていたら、それは睡眠の質に問題があります。睡眠の質を上げる方法はのちほどお話ししますが、まずチェックすべきは、いびきです。
いびきは睡眠中に狭くなった気道を空気が通るときに起こる摩擦音のこと。実はいびきをかいている人は、脳を十分に休ませることができていません。眠っている間、筋肉が弛緩して垂れ下がった舌の根元や喉の筋肉が気道を狭くさせます。そのため脳が低酸素状態に陥らないよう交感神経が働き、心拍数や血圧を上昇させ脳に酸素を送り続けます。
つまり、睡眠中に日中と変わらずフル稼働させられているという状態です。仰向けで寝ている人は、舌が重力で落ち込みやすいため要注意。
いびきをかいているときは、自律神経が脳に酸素を供給するため血圧や心拍を調整なければならず、まさに運動しているときと同じ状況が生じます。
さらに恐ろしいのは、いびきが「睡眠時無呼吸症候群」という深刻な病気につながりかねないこと。睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に呼吸が一時的に停止、あるいは浅くなる状態が繰り返し起こる病気です。この状態が長く続くと、脳疲労が蓄積され、神経細胞の損傷や認知機能の低下などにつながります。
いびきは低呼吸状態
正常
舌が正常な位置におさまり、空気の通り道である気道が確保されている。呼吸はスムーズに行われているためいびきをかくことはなく、吸い込んだ空気は自然に肺に流れていく。
いびきをかいている状態
睡眠中、舌根沈下によって気道(主に喉や鼻の後ろ部分)が狭くなると、呼吸のたびに周囲の組織が振動して音が発生。肥満で首や喉周りに脂肪がつき気道が狭くなることもある。
いびきをかいている人=自律神経がフル稼働中
気道が狭くなり酸素不足が起きると、その結果、心拍数や血圧を上昇させ酸素不足を補うよう、心臓や血管、呼吸器に指令を出し続ける。睡眠中、本来は休まるはずこの自律神経に相当の負担をかけることになってしまうのだ。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 疲労回復の話』著:梶本修身
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 疲労回復の話』
著:梶本 修身
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公開日:2025.02.10
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