高負荷で回数少なくVS低負荷で回数多く、どっちが効果的?
負荷は強めに、でも限界ギリギリはNG
速筋を鍛えるためのトレーニングでは、負荷や回数が重要です。回数と出力は反比例し、重い負荷ほど回数は減ります。筋肉を獲得するための筋トレでは「重め(中程度)の負荷を少なめの回数で」というのが基本。最大出力20%〜95%が最適な負荷です。70%は最大12回、55%は最大6回反復できる負荷です。これより軽くなると速筋よりも遅筋が使われるので、筋肉がつきにくくなります。逆にこれ以上重い負荷だと筋力は向上する割に、筋肥大しにくくなります。6〜12回できる負荷で行うのがベストなのです。
実はこれ、成長ホルモンがいちばん出やすい負荷と回数でもあり、最も理にかなっているのです。成長ホルモンは、筋肉量を増やす最も重要なホルモンの1つである「インスリン様成長因子1(IGF-1)」の分泌を促します。
ここで注意したいのは、あと2回できる余力を持って行うこと。10回できる運動なら、8回ぐらいに留めましょう。この方法なら成長ホルモンが十分出ますし、関節の消耗やケガのリスクも低減。心理的にも余裕ができて継続しやすくなります。限界まで反復してしまうのは、モチベーションを低下させるだけではありません。顔をしかめて歯を食いしばり、息をこらえるので、シワができたり、奥歯が欠損したり、血管がダメージを受けたり。美容上も健康上もよくないのです。
トレーニングは重めの負荷で少ない回数で行おう
出力が小さいと筋肉がつきにくい
6回から12回できる負荷がベスト回数
6回から12回反復できる中程度の負荷で行うと成長ホルモンが出やすい。
成長ホルモンの働き
- 筋肉:肝臓で、筋肉を合成するIGF-1と いうホルモンの分泌を促す
- 骨:骨を成長させる、骨量を保つ
- 脂肪:脂肪の分解と消費を促す
- 糖代謝:糖代謝を正常に保つ
- 毛髪:生まれ変わりを促進
- 皮膚:厚みと弾力性を増す
- 免疫:免疫機能を正常化する
- 脳:記憶力や意欲を高める
注意!
心身の負担を減らすため、あと2回できる余力を残して行う。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 筋肉の話』著:坂詰 真二
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 筋肉の話』
著:坂詰 真二
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公開日:2025.03.18
