新米と古米の境界線は? 米の“年齢”と表示ルールとは【眠れなくなるほど面白い 図解 米の話】


いつまでが新米で、いつからが古米?
米の“年齢”はいつ切り替わる?
「新米」と聞くと、つやつやで香りがよくて、おいしそうなイメージが浮かびます。でも、ふと疑問に思いませんか? 米の見た目は変わらないのに、いったい何を基準に新米と呼ぶのか。そして、どのタイミングから古米になるのか。なんとなく知っているようで、意外と知らないのが米の年齢です。
新米と呼ばれるのは、その年に収穫された米です。日本では秋が稲刈りの季節なので、早い品種で8月中旬ごろから収穫がはじまり、店頭に新米が並ぶのは9月から11月にかけてがピークです。
では「いつまでが新米なのか?」というと、明確なルールがあります。食品表示法に基づいた定義では、収穫年の12月31日までに精米・包装されたものが「新米」と表示できると決められています。つまり、翌年の1月1日以降は、たとえ保存状態がよくても新米とは名乗れないのです。
一方、「古米」という言葉にはややあいまいなニュアンスがあります。新米シーズンが終わったからといって、すぐ古くなるわけではありません。多くの場合、前年に収穫された米を古米と呼びますが、品質は保たれており、冷暗所で適切に保存されていれば十分おいしく食べられます。
何を基準に呼ぶのか? 新米の明確なルール
食品表示法に基づいた定義では、収穫した年の12月31日までに精米・包装されたものが「新米」と表示でき、翌1月1日以降は、たとえ保存状態がよくても新米とは名乗れなくなります。

新米と古米って何が違うの?
新米
・水分量が多く香りも強め
・ふっくらやわらかに炊き上がる
・表示できるのは翌年10月末まで

古米
・乾燥しているので吸水が早い
・やや硬めで味が落ち着いている
・「古米」という表示は義務ではない

必ずしも新米がおいしくて、古米がまずいというわけではありません。保存方法や炊き方によって、むしろ古米のほうが扱いやすいこともあります。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 米の話』著:トキオ・ナレッジ
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 米の話』
著:トキオ・ナレッジ
スーパーなどでの米不足、転売、価格高騰などで、ニュースやワイドショーでここ最近毎日のように取り上げられる今いちばんのホットトピック「米」。
備蓄米の放出により、古米がスーパーやコンビニで置かれるようになりましたが、味や品質、衛生面、値段、美味しく食べる方法など、普段何気なく食べていた米について興味をもって調べる人が増えてきました。
また、近年糖質制限という逆風もある一方で、健康志向や和食ブームの高まりにより「米」の再評価も進んでいます。
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「“令和の米騒動”はひとつの原因では語れない」
「年々減少する米の消費量 それでも起こる米不足」
「備蓄米ってなに? 米に消費期限はないの?」
「外国米が日本市場になかなか入れない理由」
「炊飯器に放置された保温状態の米の消費期限は?」
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