経済の基礎の基礎!改めて知っておきたい「インフレ」と「デフレ」【経済の話】

なぜ日本経済はデフレから脱却できないのか
景気がよい時は、モノがよく売れ、世の中の金回りがよい状態です。需要と供給のバランスでいえば、需要が強いためモノの価格も上がりやすく、この状態が過熱すると物価が上昇します。すなわち、これがインフレです。
通貨がモノより弱くなるため日銀は金利を引き上げ、世の中からお金を吸収します(金融引き締め)。インフレの要因は主に2つです。モノの供給が需要の高まりに追いつけずに起こる「ディマンド・プル・インフレ」と、モノの生産コストの上昇で起こる「コスト・プッシュ・インフレ」です。
先進国では後者が多く、人手不足で人件費コストが上昇したり、原材料の奪い合いからコストが上昇します。コストを商品価格に転嫁することで価格も上昇するのです。
こいっぽう、デフレはこの逆です。戦後の日本では、高度経済成長期はインフレ経済が長く続きました。80年代後半のバブルが弾け、90年代の崩壊過程に入ってから、日本はデフレに陥ります。
インフレと異なり、お金の価値が上がり、モノやサービスの価値が下がる現象です。需要と供給のバランスでいえば需要が弱く、企業はモノやサービスが売れないために価格を下げて対処します。
モノやサービスが売れないと価格はジリジリ下がります(デフレ・スパイラル)。そのしわ寄せは従業員にも及び、賃下げや解雇にもつながります。アベノミクスは、世の中をインフレにすれば、景気がよくなるという理屈で始まった政策です。
犬は嬉しいと尻尾を振るので、尻尾を無理やり振らせれば犬も喜ぶだろうというアベコベ論理です。ゆえに日銀は異次元緩和で世の中に大量のお金を供給しています。しかし、インフレは起きず、ゼロ金利などの副作用が心配され始めています。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 経済の話』
監修:神樹兵輔
日本の社会をとりまく環境は日々変化を続け、日本経済を知ることはイコール「世界や社会の今」を見ることにもなる。行動経済学から、原価のしくみ、生活に密着した経済の疑問や問題点など、いま知っておきたい経済の基本を、身近なテーマとともに図とイラストでわかるやすく解説、読み解く一冊。
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