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●「どうしたらクラブは倒れるのか?」
アマチュアの多くはバックスイングからダウンスイングへの切り返しでクラブが外に振られてから下りてきます。一方、プロゴルファーは切り返しでクラブが背中側に倒れ、上げたラインよりもインサイドから下りてくる、「シャローアウト」と呼ばれる動きができることが上達への道です。
では、どうしたらクラブが倒れるかというと、「クラブの動きに逆らわない」ということがひとつのポイントになります。
ゴルフクラブは手元が重くて先端が軽く、正しくスイングすると遠心力を発生しながら回転してボールに当たるのが特性であり、軽い手元側を引っ張り上げた後に引っ張り戻してくると重力に従って切り返しでクラブは倒れ、元のポジションに戻ってきます。
ところが、アマチュアは自分でボールに当てにいってしまうためミスすることになってしまいます。要は重力に逆らった動きをしているので、クラブは倒れませんし、元に戻ってこないのです。
クラブを引っ張り上げて引っ張り戻すという動きの中で、クラブを加速させるにはどうすればいいかというと、切り返しで一瞬、ターゲットと逆方向に力を出しながら引っ張り下ろすことがコツになります。そうすることで、クラブはプレーヤーの意識とは関係なく右に回り、加速しながら下りてくるのです。
にもかかわらず、ダウンスイングの直後にクラブの動きに逆らった動きをしているアマチュアが非常に多く、それがうまくいかない原因になっています。本来のクラブの動きを自分で阻害してしまうため、クラブが外から来るというエラーになるのです。
ですから、まずは始動でクラブを引っ張るという動作を理解することです。いきなり持ち上げるのはNG。もしクラブが非常に重たければ、誰でも手元を先行させるように引っ張るはずで、その感覚を覚えてください。
そのとき両腕は「左にハンドルを切る」ような動きになりますが、その動作を入れつつクラブを引っ張り上げ、間を置かず引っ張り下ろすことでクラブは自動的に背中側に倒れます。
そのためには、力を相当抜くことが必須となります。
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●三觜喜一
1974年神奈川県生まれ。日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級。1999年よりジュニアを精力的に指導。独自のエクササイズやドリルが多くのゴルファーから共感を得ている。辻梨恵をはじめ多くのツアープロも指導。2014年、日本プロゴルフ協会ティーチングプロアワード功労賞受賞。
公開日:2021.06.02