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小学生には成功体験をイメージさせるスポーツ指導が大切な理由とは!?【廣戸聡一ブレインノート】

Text:廣戸聡一

子どもの指導では「勝ち負け」よりも「成長」を

●小学生には成功体験をイメージさせる指導を
小学生は、まだ身体を育てていく「体育」の時期ですから、勝つために大人の理屈を挟もうとすると、子どもは潰れてしまいます。この時期は「勝てる子は勝つ」くらいの認識で、勝敗にこだわる必要はありません。それよりも、しっかり立つ、しっかり移動できる、しがみつく、転がるなど基本的な身体の機能を備えさせることが重要です。木登りで落ちない体幹の力があるか、転がって自分の身体の向きや座標を知ることができているか、といったことが、身体作りや運動能力作りの基礎となり、成長につながります。

競技の練習では、真似をさせることが効果的です。子どもは模倣して覚えるからです。私が指導をするときは、成功体験をイメージさせるために、その競技のファインプレーの練習をさせるようにしています。スター選手の真似をすることで、そのプレーのためにはこれをやらなければいけない、と導いていくのです。

●子どもには、大人に認めてもらうことの楽しさがある
子どもにとっては、スポーツをする中で「大人に認めてもらえること」が嬉しいことであり、楽しいことでもあります。それは、「適度に怒られることの嬉しさ」とも言えます。特に集団競技で、何かにつけ名前を出される子というのは、良くも悪くも目をかけられていると言えます。

普段は目立たなくても確実に大人の目に触れるプレーをする子は、叱られ、鍛えられもしながら、自分を認めてもらうという醍醐味を存分に感じて、成長することができるのです。

【書誌情報】
『廣戸聡一 ブレインノート 脳と骨格で解く人体理論大全』
著者:廣戸聡一

「本来の自分の身体の動きと理屈を知り、身体だけでなく精神的な部分との兼ね合いの中で、“いかにして昨日の自分を超えるか”という壮大なテーマを、人体理論の大家であり、日本スポーツ・武道界の救世主と呼ぶに相応しい、廣戸聡一が、自身の経験と頭脳のすべてを注ぎ込んで著す最強最高の身体理論バイブル。四半世紀でのべ500,000人の臨床施術により、多くのトップアスリート、チーム、指導者、ドクターとの関わりの中で行き着いたトレーニング&コンディショニング理論の集大成、ここに完成。オリンピック競技を含む全52種目を個別にも論及、紐解いた、すべてのアスリート、指導者、スポーツファン必携の書!

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