「面白いだけでは落ちる」理由。編集者が最初に見る“作品の骨格”とは――賞を勝ち獲る小説の書き方vol.1

出典:新刊『プロの編集者&小説家が教えるクリエイターのための賞を勝ち獲る小説の書き方』より

はじめに(リード文)

小説家、ラノベ作家、シナリオライターなどになるべく、日々創作活動に打ち込むクリエイターたち。その夢の登竜門として、さまざまな出版社や小説投稿サイトで開催されるコンテストでの受賞を目指している方も多いのではないでしょうか。しかし、最終審査まで残り、その上受賞する作品は一握り。そうなると「面白い作品なのに、選考が通らない!」という悩みもおのずと出てくると思います。その悩みの突破口となるのは “編集目線”。

日本文芸社人気シリーズの最新刊『プロの編集者&小説家が教えるクリエイターのための賞を勝ち獲る小説の書き方』では、その“編集目線”を小説の書き方に取り入れた一冊。今まで何千何万もの作品に目を通してきた小説投稿サイト『Nola』の編集者たちとプロの小説家である秀島迅氏がタッグを組み、読み手と書き手の二つの視点から、普段は明かさない小説を書くために絶対必要なスキルやポイントを徹底解説。

本記事は、書籍の本文の一部をWeb記事用にアレンジして紹介いたします。ぜひ参考にしてみてください!

小説を書く人は「2種類」に分かれる

物語創作をする人には、大きく分けて2つのタイプがあります。

好きな物語を書きたい人と、賞という形で評価される作品を書きたい人です。
本書は後者、つまり賞を目指して作品を書く人のための本です。
創作を楽しむこと自体を否定するものではありませんが、本書が扱うのは「どうすれば選ばれる作品になるのか」という視点です。

創作において「面白い物語を書きたい」という思いは、多くの人に共通しています。
しかし、その“面白さ”だけでは、選考を通過することはできません。
なぜなら、賞には賞の基準があり、評価されるための見方が存在するからです。

選考を通過できる作品はごくわずか

小説投稿プラットフォーム「Nola」の編集部には、日々多くの原稿が届きます。
どれも真剣に書かれた作品ばかりですが、選考を通過できるものはごくわずかです。
この差は単純な能力差ではなく、編集者が原稿のどこを見て判断しているのかが十分に伝わっていないことが、結果を分ける一因になっていると考えられます。

つまり、多くの書き手は「何を評価されているのか」を知らないまま作品を書いてしまっているのです。その状態では、どれだけ努力しても結果につながりにくくなってしまいます。

編集者が最初に見る「作品の骨格」

編集者がまず見るのは、作品の骨格です。物語として成立しているか、人物像は明確か、文章は読者を意識しているか。
こうした基本的な要素が整っているかどうかが、最初の判断基準となります。

どれほど個性的なアイデアや魅力的な設定があっても、この骨格が曖昧なままでは、作品として評価されることは難しくなります。
逆に言えば、この部分がしっかりしていれば、作品の完成度は大きく引き上げることができます。

文章を書き始める前に、まず「なぜこの物語を書くのか」「誰に向けて書くのか」など動機を考えてみてください。
ひとつひとつ動機を言語化していくことも作品の軸を定めるのに重要な作業です。

原稿は「書き終えた時点」では完成ではない

原稿は書き上げた時点では完成ではありません。

選考の場でどう読まれるかによって、作品の評価は決まります。
つまり、小説は「書くこと」だけで完成するものではなく、「どう読まれるか」を前提として書き上げていきます。

物語創作は究極の自己表現のひとつです。
「よし、小説を書こう」と思い立つ理由は人それぞれですが、そのモチベーションは「面白い物語を書こう」という目標に直結しています。

そしてその先に立ちはだかるのが、新人賞や文芸賞です。
多くの書き手は、受賞という形でプロデビューを目指し、自己表現を自己実現へとつなげようとします。しかし、この壁を乗り越えるのは決して簡単ではありません。

だからこそ必要なのが「選ばれるための視点」、つまり「選ぶ側の視点」の“編集目線”です。

次回記事予定☞ 応募先を間違えた瞬間に落ちる。“カテゴリーエラー”はなぜ致命的なのか――賞を勝ち獲る小説の書き方

日本文芸社のクリエイターシリーズ最新刊『プロの編集者&小説家が教えるクリエイターのための賞を勝ち獲る小説の書き方』

読み手と書き手のプロたちがタッグを組んで、賞を勝ち獲るための小説の書き方本!

ライトノベル編集のプロが普段は絶対に明かさない、コンテストで常にチェックしている絶対必要なポイントを徹底解説。編集者のポイントを再現する文章の書き手は、クリエイターシリーズすべての著者を務めるプロの小説家、秀島迅氏。

本書は、物語・シナリオを書くための構想の仕方を教えるだけでなく、編集者が「あっ」と驚く文章構成や、プロなら絶対に押さえておきたい書き方の基本メソッドに加え、つい書き手がやってしまうNG例も実際に例文を読みながら学べます。

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【著者紹介】
秀島 迅(ひでしま じん)
青山学院大学経済学部卒。2015年、応募総数日本一の電撃小説大賞 (KADOKAWA)から選出され、さよなら、君のいない海』で単行本デビュー。小説家 として文芸誌に執筆活動をしながら、芸能人や著名人のインタビュー、著述書、自伝 などの執筆も行っている。近著に長編青春小説『その一秒先を信じて シロの篇/アカ の篇』二作同時発売(講談社)、『プロの小説家が教える クリエイターのための語彙力図鑑 上級編』(日本文芸社) などがある。また、コピーライターや映像作家としての顔を持ち、企業CM制作のシナ リオライティングなど、現在も月10本以上手掛けている。

Nola編集部(のらへんしゅうぶ)
創作プラットフォーム「Nola」を運営する編集チーム。日々多数の投稿原稿を審査・講評し、企画立案やコンテスト運営を通じて新人作家の育成に携わる。構成・文体・読者設計の観点から作品を分析し、読者に届く物語づくりを実践的に支援している。本書では、現場で培った編集視点をもとに、小説執筆における具体的な改善ポイントを監修。

日本文芸社のクリエイターシリーズ

小説家、ラノベ作家、漫画家、シナリオライター、脚本家、SNS投稿…etc
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普段プロの小説家が秘密にしている実践的な経験をもとにした創作セオリーがつまった、すべてのクリエイターに役立つ書籍シリーズ!!
「語彙」テクニックだけでなく、中世ヨーロッパの文化、シナリオに必要な「人物・性格」「能力」「場面」「職業」設定、などなど即戦力となるノウハウをあますところなく解説!

https://sp.nihonbungeisha.co.jp/series/creators

【書誌情報】
『プロの編集者&小説家が教える クリエイターのための賞を勝ち獲る小説の書き方』
秀島 迅 (著), Nola編集部 (監修)


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数多くの出版社とのコンテストを開催し、多くの作品を世に生み出してきました。

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そのほか、本書は物語・シナリオを書くための構想の仕方を教えるだけでなく、
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