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現代野球では測定不能!?巨人で残した記録はまさに規格外!王貞治の年俸は今ならいくら?

昭和、平成のスーパースターが21世紀にプレーしていたら?球界のレジェンド今なら年俸はいくら?

FA制度の導入を機に、選手の年俸が一気に高騰した日本球界。では、過去の名選手たちが「もしも」現在の日本球界でプレーしていたら一体どれくらい稼いでいるのか?! 妄想を存分に交えながら検証!

世界の本塁打王の年俸は現代野球では測定不能!?

残した記録はまさに規格外!「世界の王」:王貞治
【妄想生涯年俸】
155億6900万円
(年平均7億8324万円)

通算868本塁打、本塁打王15回など、残した記録は天文学的。当然、世界の王貞治が「今」プレーしていたら、その年俸も天文学的数字に上るはずだ。

王は1959年、早稲田実業から契約金1800万円、年俸144万円で巨人に入団。高卒新人としては当時破格の金額だったが、現在であれば当然年俸上限の1500万円……と言いたいところだが、いくら甲子園優勝投手でも前年入団の長嶋茂雄と同額はさすがに……。という配慮から、ここでは1300万円に設定してみる。

王の「覚醒」はプロ4年目、38本塁打を放った62年だが、実はそれまでの3年間も高卒選手として考えればそれなりの成績を残している。1年目は7本塁打、2年目には17本塁打、3年目には13本塁打。実はこの数字、西武の森友哉の数字と酷似しており(森は1年目から6、17、10本)、妄想年俸額も森の年俸を参考に設定している。

プロ4年目には前述の通り38本塁打で本塁打王を獲得。実際の年俸はこの年が400万円、翌年が700万円と、思いのほかアップ率は高くない。とはいえ、現在であれば3倍増は固いところ。5年目にして1億円プレーヤーの仲間入りと想定してみる。

そして、王貞治の成績はこの年を境に「異次元」の領域に突入する。翌63年は40本塁打、64年は日本記録(当時)の55本塁打。こうなると、年俸は毎年倍増クラスでなければ追い付かない。高卒7年目にして、現在であれば4億円は固いだろう。ここからは当たり前のように本塁打王を獲得し続けるため、年俸もキリよく4、5、6億と1億ずつ上乗せ。

これでも足りないくらいだが、いくら巨人でもお財布に限界はある。 そして67年、王貞治はプロ9年目を迎え、現在であれば海外FA権を取得することになる。当然、巨人はこの年以前からFA権取得を視野に、複数年契約の打診を行うはず。しかし、王の性格を考えると「1年勝負」を選択する可能性は高いだろうし、ファンもそうあってほしいと望むだろうから、単年契約で想定させてもらった。

ただ、実際にFA権を取得すれば話は別。メジャー、他球団への流出を避けるために、巨人は「王貞治の価値」にどれだけの金額提示をする必要があるのだろう。巨人にとってはタイミング悪く(?)、この年も王は打率・326、47本塁打、108打点で4年連続の二冠王を獲得。現在の野球界でこのレベルの成績を残している選手はいないため、もはやだれかを参考にすることもできない。長嶋茂雄のページでも紹介したように、日本プロ野球史上で最高、最長の複数年契約は、松中信彦の7年総額45億円(出来高込み)。

しかし、王はこの時点で高卒9年目。年齢も27歳とまだ若い……。そこで、本誌がはじき出した契約総額は、「10年総額100億円」だ。はっきり言って、この金額は現在の野球界で考えても非現実的。しかし、王の記録もまた「非現実的」な数字であるため、「王貞治なら総額100億円くらい払わなきゃダメだろう!」という直感のもと、設定させて頂いた。

当然、長嶋同様、「メジャー行き」はあえて想定せず、巨人残留で考えさせていただく。国内他球団を見渡してもこの金額を払えそうなのはソフトバンクくらい。現在の王貞治なら考えられるが、現役時代の王は福岡とは無縁の人。あえていうなら「台湾が近い」くらいだが、それだけでは交渉材料にはならない。

さて、「仮想FA残留」以降の王の成績だが、衰えるどころかさらに凄みを増していく。プロ4年目から続く連続本塁打王の記録は16年目の74年まで伸び、1年空けて76年には49本塁打、77年には37歳にして自身3度目のシーズン50本塁打を記録。こうなると、10年契約はむしろ「短かった」と考えたくなる。巨人としても100億円のもとは十分とったと考えていいだろう。

契約満了を迎え、さて、困るのはここから。通常、ほとんどの選手は超大型契約を終えるころには現役晩年に差し掛かっており、成績も下降しているケースがほとんど。それが、契約最終年に50発も打たれたのでは、年俸を下げるわけにはいかない。年齢も考えると、単年計算では年俸アップで、契約年数を抑えるというのが、現在の野球界の定石だ。

そう考えると2年では短く、4年では長い……。ということで、ここは3年総額36億円を設定。それでも、「全盛期の阿部慎之助2人分」と考えれば、納得できる数字(?)。王はその後、40歳となった80年に30本塁打を放ちながら「王貞治の打撃ができなくなった」とユニフォームを脱いだ。妄想生涯年俸は実に155億円超え。まさに「世界の本塁打王」の名に恥じぬメジャー級の数字だ!

王貞治 年度別成績&年俸

1959年 94試合 193打数 31安打 7本塁打 25打点 3盗塁 24四球 1敬遠 打率.161 OPS.569

年俸(推定)144万円/今なら……?!(妄想)1300万円

1960年 130試合 426打数 115安打 17本塁打 71打点 5盗塁 67四球 5敬遠 打率.270 OPS.823

年俸(推定)160万円/今なら……?!(妄想)1800万円

1961年 127試合 396打数 100安打 13本塁打 53打点 10盗塁 64四球 3敬遠 打率.253 OPS.802

年俸(推定)300万円/今なら……?!(妄想)3800万円

1962年 134試合 497打数 135安打 38本塁打 85打点 6盗塁 72四球 9敬遠 打率.272 OPS.941

年俸(推定)400万円/今なら……?!(妄想)4000万円

1963年 140試合 478打数 146安打 40本塁打 106打点 9盗塁 123四球 12敬遠 打率.305 OPS1.092

年俸(推定)700万円/今なら……?!(妄想)1億2000万円

1964年 140試合 472打数 151安打 55本塁打 119打点 6盗塁 119四球 20敬遠 打率.320 OPS1.176

年俸(推定)1000万円/今なら……?!(妄想)2億4000万円

1965年 135試合 428打数 138安打 42本塁打 104打点 2盗塁 138四球 29敬遠 打率.322 OPS1.156

年俸(推定)1440万円/今なら……?!(妄想)4億円

1966年 129試合 396打数 123安打 48本塁打 116打点 9盗塁 142四球 41敬遠 打率.311 OPS1.210

年俸(推定)1700万円/今なら……?!(妄想)5億円

1967年 133試合 426打数 139安打 47本塁打 108打点 3盗塁 130四球 30敬遠 打率.326 OPS1.211

年俸(推定)2200万円/今なら……?!(妄想)6億円

1968年 131試合 442打数 144安打 49本塁打 119打点 5盗塁 121四球 18敬遠 打率.326 OPS1.197

年俸(推定)3200万円/今なら……?!(妄想)10億円

1969年 130試合 452打数 156安打 44本塁打 103打点 5盗塁 111四球 12敬遠 打率.345 OPS1.162

年俸(推定)3600万円/今なら……?!(妄想)10億円

1970年 129試合 425打数 138安打 47本塁打 93打点 1盗塁 119四球 24敬遠 打率.325 OPS1.189

年俸(推定)4080万円/今なら……?!(妄想)10億円

1971年 130試合 434打数 120安打 39本塁打 101打点 8盗塁 121四球 17敬遠 打率.276 OPS1.032

年俸(推定)4260万円/今なら……?!(妄想)10億円

1972年 130試合 456打数 135安打 48本塁打 120打点 2盗塁 108四球 18敬遠 打率.296 OPS1.089

年俸(推定)4260万円/今なら……?!(妄想)10億円

1973年 130試合 428打数 152安打 51本塁打 114打点 2盗塁 124四球 38敬遠 打率.355 OPS1.255

年俸(推定)4800万円/今なら……?!(妄想)10億円

1974年 130試合 385打数 128安打 49本塁打 107打点 1盗塁 158四球 45敬遠 打率.332 OPS1.293

年俸(推定)5220万円/今なら……?!(妄想)10億円

1975年 128試合 393打数 112安打 33本塁打 96打点 1盗塁 123四球 27敬遠 打率.285 OPS1.024

年俸(推定)5260万円/今なら……?!(妄想)10億円

1976年 122試合 400打数 130安打 49本塁打 123打点 3盗塁 125四球 27敬遠 打率.325 OPS1.204

年俸(推定)5260万円/今なら……?!(妄想)10億円

1977年 130試合 432打数 140安打 50本塁打 124打点 1盗塁 126四球 16敬遠 打率.324 OPS1.183

年俸(推定)6300万円/今なら……?!(妄想)10億円

1978年 130試合 440打数 132安打 39本塁打 118打点 1盗塁 114四球 17敬遠 打率.300 OPS1.048

年俸(推定)7740万円/今なら……?!(妄想)12億円

1979年 120試合 407打数 116安打 33本塁打 81打点 1盗塁 89四球 10敬遠 打率.285 OPS.980

年俸(推定)8140万円/今なら……?!(妄想)12億円

1980年 129試合 444打数 105安打 30本塁打 84打点 0盗塁 72四球 8敬遠 打率.236 OPS.803

年俸(推定)8160万円/今なら……?!(妄想)12億円

通算 2831試合 9250打数 2786安打 868本塁打 2170打点 84盗塁 2390四球 427敬遠 打率.301 OPS1.080

年俸(推定)7億8324万円/今なら……?!(妄想)155億6900万円

出典:『がっつり! プロ野球(32)』

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