グリーンの傾斜はラインの横から確認する
ラインはどこから読むのが一番いいか。一般的にはボール後方から、あるい はカップの後方からラインを読んでいる人が多いようですが、この2カ所から見た場合、7割程度の情報しか得られません。では、どこから見れば残りの3割の情報が得られるのか? 答えは横方向です。
具体的に言うと、ボールとカップを結んだ線の中間地点から伸びる垂線の延長線上で、しかもボールとカップ間の距離の半分以上離れた位置(私は「Tゾーン」と呼んでいます)。たとえば、ボールからカップまでの距離が10メートルの場合、その中間地点から5メートル以上離れたところから見ればいいのです。横から見るとなぜいいかは、「百聞は一見に如かず」です。一度Tゾーンからグリーンを眺めてください。ボールの後ろから、あるいはカップ側から見るよりも、傾斜がハッキリとわかるはずです。
さらに、ラインを明確にするためのポイントがあります。一つは、できるだけ遠い位置から見ること。もう一つはできるだけ低い位置から見ることです。
たとえば、部屋の壁にかかった額が真っすぐになっているかどうかは、離れてその額に目線を合わせると確認できます が、この原理と同じ。ラインから離れてグリーン面に近い目線で見た方がより傾 斜が明確になります。以前、グリーンにはいつくばってラインを読んでいたプロがいましたが、あれはあれで理に適っていたのです。もちろん、あそこまでやる必要はありませんが、とにかく低い方の横(Tゾーン)に行くことです。
【書誌情報】
『とことん上手くなる! パッティング家練メソッド』
著者:松本哲也
ゴルフのパットがうまくなるために、1アドレス(構え方)、2ストローク(打ち方)と距離感、3グリーンの読み方を写真を交えてその方法をわかりやすく解説。ラウンド当日の練習方法も、5分間~20分間の練習時間別に紹介。パッティングは、グリーンの傾斜を読む力、その感性を育むために必要な基礎技術をこの本で体得していただきたいと願いながら書きました。技術と感性が向上し、スコアアップに、そしてゴルフのおもしろさアップにつながりましたら幸いです。
公開日:2020.02.29