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通勤電車の「混雑率100%」って実際どのくらい乗っているの?全国ラッシュ時の混雑率ワースト3とは!【図解 鉄道の話】

Text:綿貫 渉

データと目視で混雑率を計測

利用者でぎゅうぎゅう詰めになることも多い通勤電車。その混み具合を知る目安となるのが「混雑率」です。通勤電車1両の定員である約150人を基準に算出しており、定員の2倍が乗ると混雑率200%になります。国土交通省鉄道局の目安では、混雑率200%は「相当圧迫感があるが、週刊誌程度なら何とか読める」、混雑率250%は「電車がゆれるたびに体が斜めになって身動きができない」という状態だそうです。ラッシュアワーの混雑率を200%だとすると、10両編成の通勤路線では1本あたりおよそ3000人、15両編成の路線であれば1本あたり4500人を輸送している計算です。

この混雑率というのは、鉄道が会社による目視測定や機械測定などを併用して算出しています。ただし、ある路線の混雑率が200%だからといって、その区間のすべての電車が均等に混むわけではありません。行先や前の電車との間隔などの要素で変化するので、すいている列車を探してみるのもいいでしょう。また、近年では感染症予防の意識が高まったことや、鉄道会社がオフピーク通勤を推進する活動を広めていることから、混雑率200%を超えるような激しいラッシュは少なくなっています。

電車の混雑率の目安とは

ラッシュ時の混雑状況を数値で表すことがありますが、この数値はあくまで目安。実際の車内の状況と必ずしも一致しているとは限りません。

混雑率50%

電車混雑率50%『眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話』

ほとんどすべての座席が使われている状態。

混雑率100%

電車混雑率100%『眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話』

座席は満席で立っている人はつり革やドア付近の手すりをつかめている状態(定員乗車)。

混雑率150%

電車混雑率150%『眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話』

立った状態で新聞紙を広げて読むスペースがあるくらいの状態。

混雑率200%

電車混雑率200%『眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話』

周りの人と触れ合い、かなり圧迫感がある状態。ぎりぎりスマートフォンの操作や、雑誌ほどの大きさの本が読める。

混雑率250%

電車混雑率250%『眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話』

身動きを取ることができない。電車が揺れると体が斜めに傾き、自分で踏ん張ることができないほど圧迫される。

全国ラッシュ時の混雑率ワースト3!

1位・・・東京メトロ東西線/木場→門前仲町(7:50~8:50)混雑率199%
2位・・・JR横須賀線/武蔵小杉→西大井(7:26~8:26)混雑率195%
3位・・・JR総武線各停/錦糸町→両国(7:34~8:34)混雑率194%

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話』 綿貫 渉

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話』
綿貫 渉 著

通勤・通学、旅行・おでかけ…私たちは普段何気なく電車や駅を利用していますが、なぜ安全に時間通りに運行できるのか、遅延や事故・トラブルの際はどう対処しているのか、意外と知らないことも多い鉄道の話。本書では、今さら聞けない基本的なしくみから、知るほど面白い鉄道の歴史まで、図解やイラスト付きでわかりやすく解説します。

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