じこけんお[英:Self-loathing]
自己嫌悪の意味
自分自身のことが嫌になる、うとましく思う状態。
自己嫌悪の類語
自己否定 自己憐憫 自己卑下 慚愧 憎しみ 恥じらい 情けなさ 不甲斐なさなど
自己嫌悪における体(フィジカル)の反応
俯きがち
ため息をつく
とぼとぼと力なく歩く
顔を手で覆う
頭を抱える
涙が出る
目に気力がなくなる
やつれた表情
疲れが溜まって取れない
息苦しくなる
おどおどした態度
喉が詰まる感じがある
縮こまって座る
塞ぎこんでしまう
猫背になる
元気がなく、うなだれる
自己嫌悪における心(メンタル)の反応
自分に飽き飽きする
すっきりしない
悲観的になる
気分が沈んで晴れない
後悔する
嫌なことがあると、しばらく引きずりがち
鬱屈した考えに囚われる
自分に非があるという考えに行き着く
どんよりと曇ったような気持ち
負い目を感じる
自己肯定感が低い状態
何かするときに、緊張してしまう
気が弱く臆病になる
すべてに自信が持てない
主人公の行動原理を納得させる好材料にもなる「自己嫌悪」
主人公が「自己嫌悪」を繰り返せば物語の世界観が真っ暗になる
内向的思考に主人公を立ち返らせることは、物語に静的な深みと余韻をもたらします。たとえば、「自己嫌悪」させると、主人公という人となりを読者にありありと伝えられます。基本的に「自己嫌悪」とは、過去や現在の自分自身を分析したうえで、不甲斐なさや負い目や恥じらいを感じるもの。つまり、なぜ自身を嫌悪してしまうのか、その理由を明確に晒すわけなので、読者は一歩踏み込んだ人間性を窺い知ることができます。
物語としては前に進まず、どちらかといえば展開がストップする流れになるものの、その後の主人公の行動原理を納得させる好材料にもなるので、綿密に計算して主人公に「自己嫌悪」させましょう。ただし注意するポイントがあります。物語中、主人公の「自己嫌悪」は一度にとどめてください。何度も何度もくよくよ「自己嫌悪」を繰り返す主人公だと、読者が辟易してしまいます。
出典:『プロの小説家が教えるクリエイターのための語彙力図鑑』秀島迅
『プロの小説家が教える クリエイターのための語彙力図鑑』はこんな人におすすめ!
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と感じている方には大変おすすめな本です。
小説投稿サイトやSNSの普及により、簡単に自分の作品を投稿できるようになりました。そんな中、クリエイターが抱える悩みのひとつに『語彙力』や『言葉選び』があります。プロの小説家や人気があるクリエイターの文章には、適切かつ豊富な語彙を使った、わかりやすく魅力的な描写があり、それがあることで美しい世界観や、登場人物の細やかな感情などを思い通りに表現することができます。逆に語彙が乏しい文章では同じような表現が多くなったり、服装、景色、感情など、説明が難しいものをうまく表現できなかったりと、せっかく面白いストーリーやキャラクターを作っても、魅力的に表現することができません。そんな今よりもさらにクオリティの高い文章を書きたいクリエイターに向けて、本書では現役のプロの小説家による『語彙』とそれを使った表現方法を紹介します。
一般的に物語を書くには3つの“力”が必要
①文章力
②キャラ造成力
③構成力
先の症状を完治させるには、この3つの“力”のうち、入り口となる①文章力が絶対にクリアすべき課題として立ちはだかります。この文章力を左右するのが語彙力なのです。語彙力とは、「いかに多くの言葉を知り、使いこなせるか」という能力。まさに思いついた物語を文章化するうえで必須の素養となります。よくいわれる、リーダビリティは語彙力スコアがいかに高いかで決まります。となれば、その先はもうお分かりですね?語彙力を大幅アップ、増強するために、ぜひ本書を隅々まで活用するしかありません。
気になる中身を少しだけご紹介!文章表現は語彙力が9割
“ヒトゴコロ”を描き切る
活き活きとしたキャラクターを描くには、読者が感情移入できる“ヒトゴコロ”すなわち人心を登場人物に持たさなければなりません。物語で活躍するあらゆるキャラクターは、現実世界と同じように、その世界観のなかで息づき、生きているからです。主役はもちろん、脇役や悪役たちも喜怒哀楽という感情を相手や事象に抱き、泣いたり、笑ったりして初めて、書き手から生を授かるといっていいでしょう。魅力的で面白い作品――小説でも漫画でも映画でもアニ驚きも――は、キャラクターの気持ちがつねに激しく動きながら、感情が行動を引っ張っていきます。そして行動原理は感情を起点として沸き起こるため、「なぜそうするのか?」という理由を明らかにする必要があります。ここに説得力があれば、読者の感情移入につながるわけです。となれば書き手に求められるのは、感情という“ヒトゴコロ”を描き切る文章力です。言い換えるなら、人物描写のテクニックです。これが難しい。人物描写がうまくなるには、2つの要素が求められます。観察眼と、語彙力です。優れた書き手は、日常でつねに他人を観察し、その行動を起こすに至る感情の変化を読み解く訓練をしているといわれます。“ヒトゴコロ”機微をきちんと把握することは、それくらい物語創作において重要な役割を担うのです。
仮に、感情の変化を読み解く観察眼が鍛えられたとしても、読み手へ伝えるための描写テクニックが拙ければ意味を成しません。しかも感情の動きは、目に見えるものでもなければ、色分けで表せるわけでもなく、あくまで感覚的なニュアンスでしか具象化できません。そこで語彙力が大きく問われます。言葉=語彙というわれるほど、その力は多大です。語彙の集大成がコミュニケーションの根幹を形成し、あらゆる表現を司るからです。たとえば、「怒り」という感情のなかには、激昂するのか、地団駄を踏むのか、イラッとするのか、怒鳴り散らかすのか、じつにさまざまなレベルの「怒り」が存在します。語彙力さえあれば、その「怒りレベル」を正しく伝えられます。こうした差異をシーンに応じて的確に描き切ってこそ、作品に魂を吹き込め、“ヒトゴコロ”を持った活き活きとしたキャラクターを物語で息づかせていくことができます。さらには、キャラクターの感情を読み手の気持ちをシンクロさせて強い共感を呼び起こし、一心同体とすることが可能になるので、登場人物を生かすも殺すも、書き手の語彙力にかかっています。
感情や個性を表現するだけじゃない!物語の世界に「色」を与える方法とは!?
「ブルー」は日本人に愛される色として安心かつ穏やかな世界観を構築
両極端な意味を持つ「ブルー」はちょっと複雑です。日本人は「ブルー」すなわち「青」関してじつに多彩な表現を用います。下画像の【類語】のように、微妙な色ニュアンスをさまざまな語彙で表します。そして概ね、「ブルー」に対してはポジティブな意味合いが多く見受けられます。
そもそも青系の色は気分を沈着させたり、集中力を高めたりする作用があり、海や空の色に代表されるように大らかで自由な印象を与えます。つまり、「ブルー」は日本人に愛される色として、安心できる穏やかな世界観を構築しています。
一方で、「ブルー」が複雑たる所以は、落ち込んだ気分を表すネガティブワードだからです。『ブルーな気分になった』『気持ちがブルーだ』と、多くの方が日常で口にします。爽やかな「ブルー」の海や空を見て落ち込む人はいないはずなのに、「ブルー」は憂鬱を表す語彙でもあり、どこか油断なりません。
★物語にうねりを起こす感情表現
★登場人物を印象づける身体の描写方法
★キャラ立ちさせるには声の表現もポイント
★ディテールを表現する感触の語彙
などなど気になるタイトルが目白押し!
『感情』『身体的特徴』『声』『感触』『情景』『色』など、作品に必要な表現のカテゴリー別に語彙のバリエーションと使い方を解説!『悲しみ』という表現であれば「嗚咽をもらす」「うなだれる」など、主な身体的な反応の語彙を16種類に加えて、「塞ぎ込む」「途方に暮れる」など、メンタルの描写に関する語彙も16種類紹介。辞書として使えるだけでなく、その感情などを文章で書く上で意識すべき大切なことまでしっかり解説します。 さらに、ラストには頭の中のイメージを文章で表現するため、プロの小説家による『語彙力検定』も掲載。イラストや状況を文章で表現する、という練習をすることで、語彙力と表現力が一気に上がります。読むだけで語彙が増え、幅広い表現が可能になるクリエイター必携の一冊です!
『プロの小説家が教える クリエイターのための語彙力図鑑』
著者:秀島迅
プロの小説家が秘密にしたがる『語彙』のテクニック満載!小説家、ラノベ作家、漫画家、シナリオライター、脚本家、SNS投稿などでも使える、“頭の中のイメージを適切に描写する言葉選び”ができるようになる一冊が誕生!小説投稿サイトやSNSの普及により、簡単に自分の作品を投稿できるようになりました。そんな中、クリエイターが抱える悩みのひとつに『語彙力』や『言葉選び』があります。プロの小説家や人気があるクリエイターの文章には、適切かつ豊富な語彙を使った、わかりやすく魅力的な描写があり、それがあることで美しい世界観や、登場人物の細やかな感情などを思い通りに表現することができます。逆に語彙が乏しい文章では同じような表現が多くなったり、服装、景色、感情など、説明が難しいものをうまく表現できなかったりと、せっかく面白いストーリーやキャラクターを作っても、魅力的に表現することができません。そんな今よりもさらにクオリティの高い文章を書きたいクリエイターに向けて、本書では現役のプロの小説家による『語彙』とそれを使った表現方法を紹介します。 『感情』『身体的特徴』『声』『感触』『情景』『色』など、作品に必要な表現のカテゴリー別に語彙のバリエーションと使い方を解説!『悲しみ』という表現であれば「嗚咽をもらす」「うなだれる」など、主な身体的な反応の語彙を16種類に加えて、「塞ぎ込む」「途方に暮れる」など、メンタルの描写に関する語彙も16種類紹介。辞書として使えるだけでなく、その感情などを文章で書く上で意識すべき大切なことまでしっかり解説します。さらに、ラストには頭の中のイメージを文章で表現するため、プロの小説家による『語彙力検定』も掲載。イラストや状況を文章で表現する、という練習をすることで、語彙力と表現力が一気に上がります。読むだけで語彙が増え、幅広い表現が可能になるクリエイター必携の一冊です。
公開日:2023.07.31