親のクセが歯並びをゆがめる?「15の注意点」をチェック!【歯並びをよくする離乳食・幼児食】


悪い歯並びにつながる食事、習慣、クセ
お子さんの歯並びを見て、「私の歯並びが悪いから似ちゃったのかな……」と思う親御さんは少なくないかもしれません。たしかに親子は骨格なども似るため、歯並びへの影響もあります。
ですがこれまでにも説明してきたように、遺伝的な要因以上に、日頃の習慣やクセが影響することのほうが多いのです。なかでも重要となるのが「お口の状態」。良い歯並びのためには、「口がその機能・役割を正しく果たしていること」「ロに関係する悪いクセをつけないこと」が大切です。
たとえば普段の食事で、やわらかすぎたり小さすぎたりする物を、ほぼ噛まないで飲み込むようなことが続くと、口まわりの筋肉が鍛えられずに歯並びが悪くなります。口で呼吸をしているためあにいつも口がぽっかり開いている状態も、同様です。口呼吸は低位舌(舌の位置が低い状態)の原因となり、それによって嘘下にも悪影響を及ぼし、さらに歯並びを悪くしてしまうことも。
このほか、普段の姿勢や指しゃぶりなどのクセも、悪い歯並びをつくる原因になる……など、気をつけたいポイントは意外とたくさんあるのです。
親子であれば生活スタイルも同じですし、子どもは親の真似をして育つため、親の悪い習慣なども子どもが受け継いでしまいがちです。悪い習慣が定着しないよう、気になることは早めに見つけ親子で改善していきましょう。そうすれば、お口の発達を妨げず、歯列矯正治療が必要なくなる可能性も高まります。
悪い歯並びにつながる習慣・クセ
15のチェックポイント
歯並びが悪くなる原因は、遺伝以外にもたくさんあります。無意識のうちに以下のような習慣やクセがないか、まずはチェックしてみましょう!

▢ 抱いた赤ちゃんの首や頭が後ろに反っている
首が後傾したままだと、口呼吸の原因に。背骨がCカーブになるよう、まんまる抱っこを。
▢ 母乳やミルクが出すぎている
力を入れずに飲めてしまうため、口まわりをよく使えていません。
▢ スプーンを上の唇にこすりつけて離乳食をあげている
唇の力がつかず、出っ歯などの原因に。
▢ 食べやすいよう、食材は小さくやわらかくしている
噛む力やあごの力がつきません。
▢ 詰め込み食べ・流し込み・丸飲みが多い
正しいそしゃくや嚥下ができず、あごも育ちません。
▢ 食事のときはイスに座るが、足が床に届いていない
体に力が入らず、噛む力もダウン!
▢ 指しゃぶりや爪を噛むクセがある
3歳以降の指しゃぶりは、歯並びやあごの成長への影響が。
▢ ストローやスパウトを使って水分補給
乳児期からの使用は、低位舌や異常嚥下のクセの原因に。コップ飲みをおすすめします。
▢ 口がポカンと開いている
歯並び悪化・虫歯・歯周病・口臭など口まわりのトラブルの原因に。
▢ 鼻づまり・鼻炎がある
歯並びのほか健康にもさまざまな悪影響が。
▢ 虫歯がある
痛くて噛めないことで、偏ったそしゃくにつながります。
▢ 姿勢が悪い
猫背・反り腰など、姿勢の悪さも歯並びに大きな影響を与えます。
▢ うつ伏せ寝や横寝が多い、頬杖をつく
特定の方向から持続的に力が加わると、子どものあごや歯は簡単に動きます。
▢ 舌で歯を押すクセがある
話しているとき、飲み込むときに舌で前歯を押すクセがあると「サ行」「タ行」が言いにくくなります。
▢ よく歯ぎしりをしている
「歯が大きく削れている」「あごが痛い」という場合は要注意。
【出典】『歯並びをよくする離乳食・幼児食』著:杉原麻美/藤原朋未
【書誌情報】
『歯並びをよくする離乳食・幼児食』
著:杉原麻美/藤原朋未
お子さんの歯並び、お口の状態、気にしていますか?
昔に比べ、やわらかいものを食べるようになった昨今、お口まわりの筋肉や、飲み込む力が未発達なままとなり、「でこぼこ歯」「出っ歯」「ポカン口」「受け口」などの、お悩みを持つお子さんが増えています。
歯並びや、噛み合わせの悪さが与える影響は多々ありますが、大人になってからもデメリットとなり続けるものばかりです。
「でも、歯並びは遺伝の影響では…?」と思った方にこそ、
手に取っていただきたいのが本書です。
実は0歳児からのミルクの飲み方、哺乳瓶の選び方、
離乳食・幼児食のメニュー、食べ方といったことのすべてが、
お子さんの歯並びにつながっているのです。
お口を育てる視点から、「月齢を目安にするよりも、お口の状態に合わせて進める」「誤嚥を防ぐ細かい切り方ばかりだと歯を使わず、お口の発達が促されない!」といった、離乳食・幼児食の新常識を解説し、一生ものの「きれいな歯並び」をつくる、離乳食・幼児食のフリージング&作りおきレシピをご紹介します。