噛む力を育てる!歯並びサポートする食材と調理の工夫とは!?【歯並びをよくする離乳食・幼児食】

何でも小さく、やわらかく調理していない?

生後5~6ヵ月頃になったら、離乳食のスター離乳食の目的は、単に栄養をとることだけではありません。少しずつ食べる物の種類や調理のバリエーションを増やしながら、口腔の発達状況に応じて唇を、舌を、舌とあごを鍛えていくという大事な目的もあります。

ただ、特に食が細い子の場合、「もっと食べてほしい」「少しでも食べやすいように」という親御さんの思いから、なるべく小さく、なるべくやわらかく調理する傾向があるようです。離乳食の進行には個人差がありますし、うまくステップを進めない場合はひとつ前の段階に戻すことも必要でしょう。

しかし、長い期間にわたって「小さく、やわらかく」が続いてしまうと、口まわりの筋肉やあごの成長がともなわず、歯並びをはじめ心身の健康にさまざまな影響が出てしまいます。

また、しっかり噛むことは、口腔機能だけでなく脳機能の発達も促すもの。低年齢のうちからしっかり噛むことを身につけさせたいですよね。

そのためにも、おすすめなのが「手づかみ食べ」です。手と口を連動させることは脳の発達にもつながりますし、実際に触った感覚で自分に食べられる物・食べられない物を判断できるようになります。さらに食への興味や関心も高まり、弾力やコシのある物を含めて、さまざまな食材を食べられるようになるのです。

ちょっとした工夫でしっかり噛むクセを

小さすぎ、やわらかすぎが良くないとはいえ、むやみに大きい物、かたい物を与えるのもNG。大事なのは「しっかり噛む」こと。食材や調理方法のちょっとした工夫で、噛む回数を増やすことができます。

弾力のある食材を選ぶ

海藻やきのこ類など食物繊維の多い物、ひき肉より薄切り肉など、噛みごたえや弾力のある食材を選びましょう。

複数の食材を組み合わせる

ひとつの素材より複数の素材を使ったメニューのほうが、それぞれの味や食感の違いを感じとろうとして自然に噛む回数が増えます。ごった煮などもおすすめ。

食材の形をそろえすぎない

食材を大きめに(とはいえ大きすぎないように)、形をそろえすぎずに切るのもいいでしょう。同じ加熱時間でも火の通り方に差が出るので、食感が変わります。

【出典】『歯並びをよくする離乳食・幼児食』著:杉原麻美/藤原朋未

【書誌情報】
『歯並びをよくする離乳食・幼児食』
著:杉原麻美/藤原朋未

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お子さんの歯並び、お口の状態、気にしていますか?

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