奥歯で噛む練習スタート!「食べるの楽しい!」を引き出す奥歯期の食育タイム【歯並びをよくする離乳食・幼児食】


離乳食の進め方【STAGE 4:奥歯が上下4本期】
目安:生後15カ月頃〜
前歯でかじり取り、奥歯でそしゃくして、飲み込むようになります。ただ奥歯がすべて生えていないので、繊維質やかたい塊肉などはまだ噛むことができません。大人が食べる物よりもやわらかいくらいにします。前歯でかじり取ることでひと口量を把握し、かじり取るときに使う唇も鍛えられます。
この頃は、奥歯を使ってそしゃくの練習を身につけたい時期。前歯でかじり取ったものを、細かくすり潰すのが奥歯の働きです。奥歯があっても食材がかたすぎたり、サイズが大きすぎると、いつまでも噛み切れず、飲み込めなくなることもあります。
歯の状態の目安
奥歯が左右に1本ずつ、上下に生えてくる時期。

口の動き
唇は左右非対称に動いて噛むことができます。
口の動きも安定してきて、舌も上下左右に自由に動かすことができるようになります。
楽しくみんなで食卓を囲んで楽しみながら食べることも大切です。

POINT! いろいろな食感を楽しむ
カリカリ、もちもち、しゃきしゃき、ふわふわなど、いろいろな食感を体験させ、食べることの楽しさを覚えてもらうことで、食べる意欲を引き出して。
この時期にやりたいこと
定期的な歯科検診を!
ちゃんと噛めていなくて、離乳食の進みも悪いときは、もしかしたら歯が痛かったり、虫歯があったりするかもしれません。定期的に歯科検診をして、早期発見、早期治療を心がけましょう。

急かさないようにしよう
食べているのを急かすと、そしゃく回数が減り、塊にできないので、丸飲みや詰め込み食べの恐れがあります。「あざあぎ」と声かけをして、そしゃくリズムをつけてみましょう。

この時期の虫歯ケア
年齢にあった大きさの歯ブラシにし、本人に磨かせます。仕上げ磨きはまだまだ続けます。歯磨き粉は、ブクブクうがいができない子はジェルタイプを、できる子はペーストタイプがおすすめ。
フッ素濃度は900〜1000ppm。米粒大の量で大丈夫です。また、うがいをしすぎると、せっかくのフッ素が流れていってしまいます。10〜15mlの少量の水を使ったうがいでOKです。
【出典】『歯並びをよくする離乳食・幼児食』著:杉原麻美/藤原朋未
【書誌情報】
『歯並びをよくする離乳食・幼児食』
著:杉原麻美/藤原朋未
お子さんの歯並び、お口の状態、気にしていますか?
昔に比べ、やわらかいものを食べるようになった昨今、お口まわりの筋肉や、飲み込む力が未発達なままとなり、「でこぼこ歯」「出っ歯」「ポカン口」「受け口」などの、お悩みを持つお子さんが増えています。
歯並びや、噛み合わせの悪さが与える影響は多々ありますが、大人になってからもデメリットとなり続けるものばかりです。
「でも、歯並びは遺伝の影響では…?」と思った方にこそ、
手に取っていただきたいのが本書です。
実は0歳児からのミルクの飲み方、哺乳瓶の選び方、
離乳食・幼児食のメニュー、食べ方といったことのすべてが、
お子さんの歯並びにつながっているのです。
お口を育てる視点から、「月齢を目安にするよりも、お口の状態に合わせて進める」「誤嚥を防ぐ細かい切り方ばかりだと歯を使わず、お口の発達が促されない!」といった、離乳食・幼児食の新常識を解説し、一生ものの「きれいな歯並び」をつくる、離乳食・幼児食のフリージング&作りおきレシピをご紹介します。
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