海の上のモールス信号? 汽笛の回数でわかる「右に曲がります」「バックします」のサイン【眠れなくなるほど面白い 図解 船の話】

船同士のコミュニケーションはどうやって行う?

海上のコミュニケーション術

広い海で離れた船同士が安全に進むためには、互いに意思を伝え合う必要があります。陸のように声が届かない環境では、独自のコミュニケーション手段が発達してきました。

もっとも古くから使われてきたのが「信号旗」です。旗の色や模様の組み合わせによって「針路を変える」「救助を求める」などを示し、掲げるだけで遠くの船にも確実に意図が伝わります。現在も国際信号旗は使用されており、世界共通の通信手段です。

一方、夜間は旗が見えにくいため、灯りによる合図が中心になります。たとえば左舷灯は赤、右舷灯は緑と定められており、相手船がどちらを向いているのかを瞬時に判断できます。

さらに、汽笛も重要な通信手段のひとつです。短音や長音の組み合わせによって「右に転じる」「後進する」などの船の状況を知らせます。霧がかかって視界が悪い状況では、音による合図が特に大きな役割を果たすでしょう。

現代では無線通信が広く使われ、船同士が直接会話して針路を調整することも一般的です。複数の船が同じチャンネルを聞きながら互いの動きを確認できるため、情報共有が格段にスムーズになっています。

視覚・聴覚・通信を使い分けながら、安全を守るためのしくみが整えられています。

旗と灯火で伝える視覚的なサイン

文字旗

Aは潜水作業中、Bは危険物を取り扱っている状態というように、AからZまでアルファベットごとに意味が決められています。

2種を組み合わせる二字信号

ご安航を祈る
本船は漂流している
貴船の行き先はどこ?
本船は沈没しつつある

旗や灯火は、遠くの船にも見える視覚的なサインです。船の位置や針路がすぐにわかり、夜間の安全確保にも役立ちます。

音と無線で伝えるコミュニケーション手段

汽笛

短音:約1秒間継続する吹鳴
長音:4秒以上6秒以下の吹鳴

短音3回:後進している
長音2回短音1回:貴船の右舷側を追い越す
長音1回・短音1回を2度:本船を追い越すことを了解
短音5回以上:衝突の危険がある

海上無線

大型船舶は、危機回避のために無線設備の搭載が義務づけられている

全世界的に使用されている船舶共通通信システム「国際VHF」

汽笛は音で、無線は声で意思を伝える手段です。視界が悪い状況でもお互いを確認し、安全な航行を保つことができます。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 船の話』監修:池田良穂

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