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もっともっと飛距離UPが実現できるクラブヘッドの「当て方」とは!?【「9時・4時スイング」でゴルフはすべて上手くいく/阿河徹】

Text:阿河徹

7番で160ヤード飛ばないのなら「当て方」を疑ったほうがいい

自分の当て方が妥当なのか、あるいはそうではないのかを判断するには、飛距離を確認すればいいんです。ハーフウェーダウン(9時のポジション)からフォロー(4時のポジション)までの動きが上手くできていれば、手首の角度がほどけることによって発生するスピード(角速度)が発生しますから、当たり方が強くなり距離が出るからです。一般の男性アマチュアの場合、イマドキのクラブなら7番アイアンで160ヤードは飛ばせるはずです。このぐらい打てていれば社内では「飛ばし屋」とか「名人」などと呼ばれていることが多いかと思いますが、実際にはさほど力がなくても、当て方さえ妥当ならクリアできる飛距離です。

逆に、距離が出ていないなら自分の当て方を疑ったほうがいいでしょう。7番アイアンで150ヤード以下だと怪しいですね。筋量のポテンシャルが著しくないような場合を除いて、150 ヤードなら8番で打てるはずですし、フォローの風が吹いていたら9番の可能性もあります。もし150ヤードを6番とか7番で悩んでいるようなら、おそらく当て方が良くないですし、まだ十分に飛距離の伸びしろがあると考えればいいでしょう。

9時・4時スイングの技術が未熟な場合に向かうのはアーリーリリース系で、軌道の最下点が早く来てしまうリスクをつねに持っているんですね。基本的にダフりますし、いや自分はトップばかり出るという場合も、仕組み的には最下点がボールの手前に来て、そこからの上昇軌道の中で当てているということなので、結局は同じ現象です。これだと芝に沈んだボールは打てません。4分の1沈んだらお手上げでしょうし、8分の1でも打てないと思います。またベント芝だと上手く打てないとか、雨上がりの水気を含んだ芝でも打てないとか、そしてフェアウェイバンカーも厳しいですね。要するに打てない状況が多くなってしまうので、パフォーマンスの最大値とそれに伴うスコアの最小値が低くなってしまうのです。

実際はほとんどのアマチュアがこのパターンに当てはまっていて、アマチュアの方に指導していても、当て方の技術ができている人にはあまり出会わないのが現実です。80台で回ります、ぐらいの人はノーチャンスで、できているのはハンデ1、2ぐらいのレベルの人ではないでしょうか。つまり当て方を覚えれば「悪くても80を切る」というレベルに到達できますし、覚えていないと調子やコースの難度やツキといったものにつねに左右され、スコアが安定しないという状態から抜け出すことができないのです。つまりゴルファーは当て方ができているかいないかで、完全に分類されてしまうという厳しい現実があるわけですね。

【書誌情報】
『「9時・4時スイング」でゴルフはすべて上手くいく』
著者:阿河徹

「9時・4時スイング」とは、時計の9時の位置から4時の位置まで動くスイングのこと。この範囲のクラブと体の動きが、ゴルフ上達のポイントであると著者は考えている。本書は、そのスイングをする際の体の動き、クラブの動きを写真を数多く使い細部にいたるまでわかりやすく解説。加えて、スイング中の体の動きが身につく練習ドリルも紹介している。「9時・4時スイング」でゴルフは劇的に変わる!

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