ザクロやクルミが心不全の修復に貢献?腸内生成物質「ウロリチンA」に改善効果か

ザクロやクルミ、ベリー類などの食品を摂取することが、心不全による心臓の損傷修復に役立つ可能性があるとする研究結果が発表された。英キングス・カレッジ・ロンドンの研究チームは、これらの食品に含まれる成分が腸内細菌によって分解されることで生成される「ウロリチンA」という化合物に着目。心機能改善への期待が高まる最新の研究内容をお伝えします。

ザクロやクルミで心機能改善? 腸内成分に新たな可能性

 ザクロやクルミを食すことが、心不全による命に関わる損傷の修復に役立つ可能性があるとする研究結果が発表された。

©BANG Showbiz
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 英キングス・カレッジ・ロンドンの研究チームは、特定の植物化学物質を豊富に含む食品の摂取後に生成される天然化合物が、動物の心機能を劇的に改善することを発見。ウロリチンAと呼ばれるこの化合物は、腸内細菌がザクロやクルミ、ベリー類などに含まれるポリフェノールを分解する際に作られるもので、心不全を発症した動物に投与する実験で、心機能が最大80%向上した。

 この化合物は、心筋の緊張をほぐすと同時に、心臓を硬化させて機能を低下させる瘢痕化を軽減させると考えられている。研究チームが実験室で人間の心臓組織に対してウロリチンAを投与したところ、同様に有望な結果が得られた。

 今回の発見は、心臓が硬くなり血液を十分に満たすことが困難になる「射出率が保持された心不全(HFpEF)」の新たな治療法につながる可能性がある。英国では約92万人が心不全を患っており、そのおよそ半数がこのタイプの心不全を発症している。現在、有効な治療法は乏しく、心不全と診断された人の半数以上が5年以内に死亡しており、研究チームは、次の段階としてウロリチンAを含む医薬品の開発があり得るとみている。

 なお、研究主著者のジョセフ・バーゴイン氏は、心不全の治療としてザクロを食べることを直接推奨するには証拠が不十分だと強調した上で、「ウロリチンAの生成を高める食事法が症状軽減に役立つ可能性が示された」と述べた。

 一方、患者が健康的な食事の一環としてポリフェノールを含む食品の摂取量を増やすことは検討に値するとしている。

 今回の発見は、日常生活を著しく制限する病気に対する新たな治療の道を開くと同時に、心臓保護における腸の役割の重要性を示している。ウロリチンAが正式な治療法として認められるには、人間の心不全患者でも同様の効果が得られるかを確認するさらなる研究が必要となる。

<文:BANG Showbiz>

研究チームは、心臓の硬化を抑え機能を向上させるウロリチンAの作用について、医薬品開発への可能性を視野に入れて検証を進めています。食事を通じた効果についてはさらなる臨床研究が必要とされますが、心臓保護における腸内環境の重要性を示す新たな知見として、今後の医療への応用に大きな期待が寄せられています。

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