4つの遺伝子座で決まる日本猫の毛色!ロシアンブルーが美しい「灰色」になる理由とは【猫柄図鑑】

猫の毛柄を決める毛色の遺伝子

これまでに説明してきた遺伝学の基本を思い出しながら、毛色を決める8つの遺伝子の特徴と優劣関係を見ていきましょう。


 序盤で触れたとおり、日本猫の毛色(毛柄)は4つの遺伝子座にある8つの遺伝子の組み合わせで決まります。それぞれの遺伝子には、黒や茶キジの毛を生やす、黒キジ模様を入れる、お腹を白くする……といった特性があります。さまざまな個性を持つ遺伝子が組み合わさって、日本猫の多彩な毛色を演出しているのです。

日本猫の毛色の遺伝子

A/a 遺伝子座

A 遺伝子は体毛に黒キジ模様が入る遺伝子、a 遺伝子は黒い毛を生やす遺伝子。2つの遺伝子間には優劣関係があり、A 遺伝子はa 遺伝子より優位。

S/s 遺伝子座

S 遺伝子はお腹を中心に白い毛が生える遺伝子、s 遺伝子はお腹に白い毛が生えない遺伝子。S 遺伝子の数(0か1か2)によって、お腹に白い毛が生える面積が変わってくる。

O/o 遺伝子座

O 遺伝子は体に茶(オレンジ)色のキジ模様の毛を生やす遺伝子、o 遺伝子は体に茶キジの毛を生やさない遺伝子。O 遺伝子はo 遺伝子より優位。

W/w 遺伝子座

W 遺伝子は全身の毛を真っ白にする強力な遺伝子。w 遺伝子は全身の毛を真っ白にしない遺伝子で、その他の遺伝子によって毛柄が決まる。


三毛猫の謎が解ける!

 猫好きの人なら、「三毛猫はほとんどがメス」という話を聞いたことがあるでしょう。また、茶キジのメスも比較的少ないことで知られています。

 このような猫の毛柄の謎は、遺伝子の組み合わせで説明することができます。遺伝子の組み合わせと聞くと、何やら難しそうですが、たった8つの遺伝子の特性とその優劣(強弱)関係が理解できれば、パズルのピースがピタリとはまるように、三毛猫の毛柄の謎が解けるはずです。

 三毛猫のなかでオスが出現する頻度は、5千匹に1匹ほどと激レア。なぜこんなに少ないのか。解答を導く鍵は、それぞれの遺伝子の特性とその組み合わせに隠されています。

灰色の毛や渦巻き模様は国外発の毛柄

 全身が灰色のロシアンブルーという外来品種の猫がいますが、これは黒猫が希釈遺伝子の影響を受けて黒色が灰色に薄まったものです。他にも、外来品種の持つ毛柄の遺伝子には、渦巻きのキジ模様をつくるブロッチドタビー遺伝子や、体の末端の部分の毛色を黒くするシャム遺伝子などがあります。

 希釈遺伝子を持った猫。外国の品種の猫が日本に持ち込まれたおかげで、日本で暮らす猫の毛色はますますバリエーション豊かになりました。

【出典】『猫柄図鑑』監修:山根明弘

【書誌情報】
『猫柄図鑑』
監修:山根明弘


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三毛猫はなぜ雌が多いのか、オッドアイはなぜ起こるのかなどの遺伝的なことから、
柄ごとの特性の違いを解明しながら解説しています。
猫を飼っている人もそうでない人も楽しめる楽しい「猫柄図鑑」です。

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