眠りが自律神経をリラックスモードに切り替える!
自律神経は、心臓をはじめとする内臓の働きや体温、代謝などの調節を24時間休むことなく行なっています。交感神経と副交感神経があり、1日のなかで時間帯や活動状況によって、どちらか一方が30%ほど優位に働きます。
交感神経が優位になると、血圧が上がり、筋肉や心臓の動きも活発になるため、脳も体もアクティブな興奮状態となります。一方、副交感神経が優位になると、血圧が下がり、心臓の動きや呼吸もおだやかな状態になります。
健康な状態であれば、日中は活動モードの交感神経が優位となり、食後や睡眠中はリラックスモードの副交感神経優位に自然と切り替わります。ところが、現代人のライフスタイルは、緊張やストレスから交感神経優位の状態がつづきがちで、脳も体も疲れやすくなっています。
睡眠は活発な状態の交感神経を弱めて、副交感神経を優位にする役割を担っているので、その機能をうまく生かしたいところです。
睡眠はホルモンとの関係も密接です。代謝や体の成長を促進する成長ホルモン(グロースホルモン)は入眠直後の深いノンレム睡眠で分泌が活発になります。
生殖や母性行動にかかわるプロラクチンは、入眠直後から分泌がはじまり、睡眠の後半に増加します。正しい睡眠が正しいホルモンバランスをみちびくのです。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 睡眠の話』 監修:西野精治
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 睡眠の話』
監修:西野精治
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公開日:2021.06.16