筋肉はエネルギーの大消費組織
内臓脂肪の蓄積にストップをかけるには、摂取エネルギーよりも消費エネルギーを増やす必要があることは紹介しました。そのカギを握るのが、先に述べた基礎代謝です。代謝量が大きくなればなるほど、効率よく摂取エネルギーが使われるため、内臓脂肪や皮下脂肪の蓄積を抑制できます。
ところが、食事から摂取するたんぱく質が不足すると、体は筋肉などに含まれるたんぱく質を分解してエネルギーを補充しようとします。これが体の中で最大のエネルギー消費源である筋肉を減らす結果となり、基礎代謝の低下へと繋がってしまうのです。
私たちが1日に消費するエネルギーの中で、基礎代謝の占める割合は約6割と最も大きく、うち約20%は筋肉が消費しています。これは脂肪が消費するエネルギーの約3倍にもなるので、脂肪を減らして筋肉をつけることが基礎代謝を格段に上げ、消費エネルギーを増やすことに繋がります。
また、筋肉量や筋力が低下すると、運動機能や活動量も下がるため、さらなる消費エネルギーの減少を招く悪循環にはまってしまいます。極端な減食や偏食によるたんぱく質の不足が、ダブルパンチで内臓脂肪蓄積のリスクを広げるわけです。内臓脂肪を減らすためには、たんぱく質が重要な役割を果たすことを覚えておいてください。
たんぱく質をとらないと代謝が落ちる!
基礎代謝量のうち約2割を筋肉で消費するため、たんぱく質の摂取不足から筋肉量が減れば、代謝能力が下がって太りやすい体になってしまいます。
筋肉が多いほうが脂肪が減りやすい
筋肉が多い=脂肪を代謝しやすい、脂肪をためにくい
筋肉が少ない=脂肪を代謝しにくい、脂肪をためやすい
筋肉量が多いほど肥満リスクは下がる
筋肉量は基礎代謝量を左右する大切な要素。多いほど代謝量が増えてエネルギー効率が上がり、脂肪の蓄積も抑えられます。
出典:『肥満治療の名医が教える 図解 内臓脂肪がごっそり落ちる食事術』
【書誌情報】
『肥満治療の名医が教える 図解 内臓脂肪がごっそり落ちる食事術』
著:土田 隆
「最近太ってしまった」、「色々な方法を試したけどなかなか痩せない」、「健康診断の数値も悪くなっている」……。運動不足やストレス、暴飲暴食など原因はさまざまですが、いつの間にかぽっこりおなかになってしまっていたり、病院でメタボの判定を受けてしまった、なんて方も多いのではないでしょうか。しかし痩せようと思っても思うように結果が出なかったり、ストレスから食べ過ぎてしまったり、なかなか継続するのは難しいもの。ですが、その状態を放っておくと内臓脂肪が蓄積して生活習慣病になったり、さらには重度の病へ発展することもあります。そんな悩みを持つ人に向けて、長年肥満治療を行ってきた医師が考案した、ストレス無く痩せてリバウンドもしない『内臓脂肪が落ちる最強プログム』を紹介します。そもそも今の現代人の食事量は多く、その結果として胃が大きくなってしまっていることもあるため、胃のサイズを正常化して自然と痩せていく体作ります。また、たんぱく質をしっかり取り、筋肉と代謝をアップさせて脂肪を消費するための本書オリジナル『内臓脂肪燃焼 万能ふりかけ』の作方も紹介!あらゆる食事に振りかけるだけで高たんぱく食に早変わりする魔法のようなふりかけで、みるみる体が変わります。そのほか、痩せるために必要な生活習慣や、代謝を上げるために一番鍛えるべき「広背筋」の鍛え方までしかあり解説します。誰でも簡単に痩せられて継続しやすいメソッドなので、体型が気になる方にはぜひ手に取って頂きたい一冊です。
公開日:2023.10.24