疲れない、痛めない体をつくるポイント「大腰筋」【疲れない!痛めない!体の使い方ビフォー・アフター手帖】
ここからは、主に歩く際に意識したい「大腰筋」についてお話します。皆さんも、インナーマッスルという言葉を見聞きした経験があると思います。「大腰筋」はその代表格となる筋肉です。左の絵をご覧になれば、何も知識がなくても、とても重要である印象を持たれるでしょう。上半身と下半身をつなぐ、唯一の大きな筋肉だからです。
もし、大腰筋が弱くなったら、どうなるでしょうか? 肉体を内側から支えられずに、不安定になります。その状態は、周囲の筋肉により強い負担をかけるため、腰痛などの直接的な原因にもなります。足を前に出すのがおぼつかなくなり、転倒しやすくなります。そのため高齢者向けの一部の施設では、転倒防止のために大腰筋を鍛えるエクササイズを取り入れています。
また、大腰筋は東洋医学でいう気の流れ、経絡の一種の腎経(じんけい)に深い関わりがあります。腎は心身のバイタリティを司り、弱ければ元気と活力が失われます。大腰筋の充実は、腎の充実にもつながるのです。
【出典】『疲れない!痛めない!体の使い方ビフォー・アフター手帖』
著者:小池義孝 イラスト:千葉さやか(Panchro) 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
一義流気功治療院院長。昭和48年生まれ。平成18年「気功治療院一義流気功」を東京に開設。翌年に、気功治療の技術を伝える「一義流気功教室」を開設する。気功治療の内容はどの流派にも属さず、独自の歩みを続ける。肩こり、腰痛、猫背といった肉体の問題から、メンタルの問題まで、幅広く対応している。著書多数。30万部を超えるベストセラーになった『ねこ背は治る!知るだけで、体が改善する「4つの意識」』を始めとし、国内15冊、海外翻訳版(台湾、韓国)3冊、約累計70万部を送り出している。
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公開日:2024.01.10