「高血糖」の人の血液はネバネバタイプ【図解 血管・血液の話】
血糖値が高いと赤血球が硬くなる!
高血糖とは、血液中の糖が過剰になり血糖値が高い状態が続くこと。空腹時の血糖値が100mg/dL以上だと、高血糖とされています。
主な原因は、偏った食事や運動不足、ストレスなどの生活習慣の乱れ。特に糖質のとりすぎは血糖値の上昇に直結。糖質は甘いものだけでなく、ごはんやパンなどの炭水化物にも含まれるので、無自覚に大量の糖質を摂取して高血糖になることも。また、高血糖は肥満の人に多いとされていますが、お菓子や吸収の早い糖を含む食品をよく口にする人は、たとえ痩せていても油断大敵です。この高血糖をそのまま放置すると糖尿病を発症する可能性が高く、脳梗塞や心筋梗塞の原因にもなりかねません。なぜなら、高血糖の人の血液はネバネバとしたハチミツのような状態だからです。
血液は赤血球、白血球、血小板の3種類の血球と血しょうで構成されますが、高血糖など何らかの要因で血球が変性すると血液がドロドロになります。血液中に糖が多い場合は、赤血球が不良化します。どういうことかというと、通常、赤血球は柔軟で、細長くなったり平たくなったりと形を自在に変えながら細い血管を通り抜けますが、不良化すると赤血球は硬くなります。すると、形を変えられずに血管の内壁に引っかかったり、血管を詰まらせたりしてしまうのです。このときの血液の状態を「ネバネバタイプ」と呼んでいます。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 血管・血液の話』
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 血管・血液の話』
著者:栗原 毅 栗原丈徳
著者プロフィール
栗原 毅:1951年新潟県生まれ。北里大学医学部卒業。前東京女子医科大学教授、前慶応義塾大学特任教授。現在は栗原クリニック東京・日本橋院長を務める。日本肝臓学会専門医。治療だけでなく予防にも力を入れている。血液サラサラの提唱者のひとり。
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日々の乱れた食生活や運動不足、肥満などをはじめ、さまざまな原因でドロドロになってしまう血液。「なんとなくダルい」「寝ても疲れが取れない」「むくみや冷えにずっと悩んでいる」などを感じている人は、血液の状態が悪くなっている可能性も。そのままの状態にしておくと動脈硬化になり脳卒中や心筋梗塞のリスクを高めたり、血流が悪くなることで認知症などにも影響を及ぼすと言われています。人生100年時代と言われる昨今、大病せずに健康寿命を全うするためには、血液をサラサラに保っておくことが中高年以降は必須です。本書では肝臓専門医で『血液』の専門家でもある著者による、血管と強くして血液をサラサラに保つ簡単な方法をこれだけやっておけば大丈夫、という厳選したメソッドで紹介します。『血液をきれいにする歯磨き』『酢トマトを食べる』など誰でも簡単にできて効果絶大なものばかり。血圧、中性脂肪などが高い方をはじめ、いつまでも病気知らずで若々しくいたい方など、あらゆる人に読んでいただきたい一冊です。
公開日:2024.09.05