器は3つでよい【70歳からおいしく栄養がとれる食事のくふう】
肉や魚の主菜、野菜中心の副菜(汁物)、主食。この3つの器に入った食事がシニア世代のスタンダード
現役世代のとき、あるいは育ちざかりの子どもがいたときはできるだけたくさんのおかずを用意していたかもしれません。今でもできるだけたくさんのお皿を並べるのが理想だと思っていませんか? でもこれからは、たんぱく質の入った主菜、野菜中心の副菜(または汁物)、主食の3つの器を並べるだけでよいのです。3つの器は決して手抜きではありません。これが基本ですから、食事の用意がおっくうなときは、たんぱく質と野菜が入った汁物と主食だけでも大丈夫です。
「3つの器」のポイント
3つの器の味つけが同じにならないように
主菜、副菜の味が似ていると食が進まないことも。例えば主菜はしょうゆ系で濃いめに味をつけ、副菜はカレー風味の薄めの味つけにするなどして、食べ飽きない味つけのくふうも大切です。
具だくさんの味噌汁は立派な副菜
・残り野菜を入れる
・ちょい足しでたんぱく質やカルシウムなどの栄養素アップ
・汁物のレシピ
手間がかかる主菜は手軽な1品でもOK!
主菜が魚の場合は、焼き魚1品でも「3つの器」のひとつとして数えます。コンビニ食品でもよいので、主菜をとるようにしましょう。
【出典】『70歳からおいしく栄養がとれる食事のくふう』
監修:特定非営利活動法人 京都栄養士ネット 日本文芸社刊
監修者プロフィール
訪問栄養食事指導で地域の皆様の健康と栄養をサポートする管理栄養士のグループ。メンバーは京都府栄養士会の会員。2018年9月に認定栄養ケアステーションの認定を受け、京都府全域で訪問栄養指導を中心とした活動を行っている。2021年10月より機能強化型栄養ケアステーションに移行認定。在宅で療養されている方を訪問して、その方にあった食事の作り方やどの程度栄養量が摂れているか何を補えばよいかなどを、その方の嗜好や生活環境を大事にしながら、一人ひとりその人にあった形で提案し、実践してもらえる支援を目指し、多職種と連携し活動している。
70歳を過ぎ、「食が細くなった」「料理も面倒」「元気が出ない」と感じている方は、もしかしたら「低栄養」が原因かも?日々の食事は、健康な体をつくります。シニアになると体の変化に合わせて、必要な栄養もとりかたも変わってきます。この本では、訪問栄養指導の栄養士チームが「手軽」に「おいしく食べて」、「健康寿命をのばす」とっておきの食事のくふうを紹介します。品数が豊富じゃなくても、量が食べられなくても、料理が苦手でも、身近なものから栄養がとるコツがあります。・いつもの食事にちょい足しするだけ!手軽にたんぱく質が補える○○!・30品目用意しなくても、お皿は3つでいい・「食べ順」で栄養の取り逃しを防ぐ・やめられない菓子パンを○○に置き換えてみたら栄養がアップ!・全部手作りじゃなくていい!スーパーやコンビニで手に入るお助け食材ベテラン栄養士が現場で得た知見から生まれた、すぐに使える超実用的な栄養本です。1人暮らしでも、ご夫婦でも、親御さんの食事や栄養状態が気になるかたにも役立つ知識が満載です。3年先、5年先、10年先の健康な身体をつくる「栄養」がとれる食事をはじめましょう!
公開日:2024.12.09