意識は単なる電気信号ではない? 研究分野で変わる”心の消失点”の違いとは【眠れなくなるほど面白い 図解 死の話】

脳が動かなくなると心も消えてしまう?
意識の終わりと心の消失点
人が亡くなり、脳の活動がすべて止まったとき、科学的には「心」は消えたと見なされます。しかし、本当に心は脳とともに消えるのでしょうか。死の直前に起こる脳の活性化や、臨死体験に見られる感覚の継続は、単なる電気信号の変化としては説明しきれないとする研究者もいます。
現代の脳科学では、心は脳内の情報処理の結果として生まれると考えられています。神経細胞が神経伝達細胞を通じて、ほかの神経細胞に情報を伝達していき、その繰り返しのなかで意識が生まれ、その働きが止まれば心も消えるという理屈です。しかし、その消失の瞬間を誰も観測することはできません。脳波が完全に平坦化しても、わずかに活動を続ける細胞や神経が存在するため、“心の終点”は明確に特定できないのです。
一方で、量子論からの意識研究では、心は脳の外にも広がる情報であり、肉体が消えても痕跡として残るという説が立てられています。心は脳のなかだけの現象ではなく、外の世界と結びついたプロセスなのかもしれません。
科学がどれほど進んでも、心の終わりを決めるのは容易ではありません。とはいえ、私たちが生きている今こそが、確かに心が存在する瞬間であることは事実です。
神経活動の結果として心が生まれる
脳内ではリレーのように情報が伝達・処理されており、こうした神経活動の結果、意識が立ち上がって“心”が生まれるとされている。

心の消失点をめぐる2つの見方

- 【脳科学の視点】脳活動が停止すれば心も消える。意識は電気信号の結果である
- 【量子論からの意識研究の視点】心は脳を超えた情報現象で、死後も痕跡が残る可能性がある
脳の停止とともに心が消えるとする科学の立場と、心は脳を超えて広がるとする哲学の立場が存在する。心の消失点は、いまだはっきりとした答えを出せない問いである。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 死の話』監修:島田裕巳
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 死の話』
監修:島田裕巳
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