最強ニッポン出陣。優勝候補に名乗り【二宮清純 スポーツの嵐】

W杯は6月上旬開幕

 サッカーW杯の優勝国・地域は、ブラジル(5回)、ドイツ(西独含む4回)、イタリア(4回)、アルゼンチン(3回)、フランス(2回)、ウルグアイ(2回)、イングランド(1回)、スペイン(1回)の8カ国・地域である。

 さる3月31日(現地時間)、聖地ウェンブリー(ロンドン)で行われたFIFAランキング4位のイングランドとの国際親善試合に勝利(1対0)したことにより、日本が勝ったことのないW杯優勝国は、いよいよイタリアだけになった。

 そのイタリアは、なんとボスニア・ヘルツェゴビナとのプレーオフ決勝でPK戦の末に敗れ、3大会連続でW杯出場を逃してしまった。

 カルチョと呼ばれるサッカーは、イタリアにとっては事実上の「国技」である。2006年7月、ドイツでアズーリ(イタリア代表の愛称)が4度目のW杯優勝を達成した瞬間、ローマのコッロセオ周辺では定番のトルチャ(発煙筒)を手にした人など約十万人が喜びを爆発させた。

 そのイタリアを大会前、私は優勝候補の本命に推した。

<僕はあえてイタリアを推す。今回の(ユベントスを中心にした大がかりな)八百長問題が逆バネになりそうだ。カルチョを守るためには勝つしかない。82年はパオロ・ロッシが(八百長疑惑による)出場停止明けで、汚名返上のために奮闘した。今回は、みんながロッシになっている>(スポーツニッポン06年6月1日付け)

 閑話休題。先にW杯優勝8カ国・地域のうち7チームから日本は勝利を得ていると述べたが、そのうちのべ6勝は森保ジャパンである。

 18年10月 ウルグアイ(4対3)親善試合・埼玉

 22年11月 ドイツ(2対1)カタールW杯

 22年12月 スペイン(2対1)カタールW杯

 23年9月 ドイツ(4対1)親善試合・ヴォルフスブルク

 25年10月 ブラジル(3対2)親善試合・東京

 26年3月 イングランド(1対0)親善試合・ロンドン

 とりわけカタールW杯でのドイツ、スペイン相手の逆転劇は印象深い。以降、選手たちは、前半は引き気味に戦い、追う展開になった後半、一気に攻撃のアクセルを踏む戦いぶりを“戦術カタール”と呼ぶようになった。

 昨秋のブラジル戦は、前半2点のビハインドを、後半に入って引っくり返し、世界を驚かせた。翻って先のイングランド戦は前半23分にあげた虎の子の1点を守り切った。

 着実に勝ちパターンを増やしてきた日本は、今やダークホースどころか、優勝候補の一角に迫ろうとしている。

初出=週刊漫画ゴラク4月24日発売号

写真=PHOTO AC

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