緊張すると口がネバネバする理由とは?唾液の質をコントロールする自律神経の仕組み【眠れなくなるほど面白い 図解 口と歯の話】

唾液の分泌をコントロールしているのは自律神経

自律神経が乱れると口内がネバネバで乾く

 自律神経は2種類あり、緊張やストレスを感じたりするときに優位になる交感神経と、心身がリラックスしたりしているときに優位になる副交感神経があります。

 実は、唾液の分泌もこの自律神経がすべてをコントロールしています。それも、どちらの神経が働くかによって、分泌される唾液の「質」も変わるのです。

 交感神経が優位なときは、血管が収縮するため、水分が少なくなり、タンパク質を多く含むため、「ネバネバとした粘り気のある唾液」が分泌されます。副交感神経が優位なときは血管が拡張し、水分やイオンがたっぷりと供給されます。そのため、「サラサラとした潤沢な唾液」が勢いよく分泌されます。

 あの緊張感に伴うネバネバ唾液は、口の中の水分が減るため、どうしても乾燥しやすくなるというデメリットがありますが、口の中の粘膜を傷つけないように守るための大切な防衛反応です。

 一方で、リラックスしているときに出るサラサラの唾液は、食事の消化を助けるだけでなく、口の中を隅々まで洗い流してpHを中和し、むし歯や歯周病を防いでくれる強力な味方です。

 2つの唾液にはどちらも重要な役割があり、双方の唾液がバランスよく分泌されるおだやかな口内環境を目指していくことが大切です。

自律神経と唾液の関係

ネバネバ唾液(粘液性唾液)

【分泌】

交感神経が優位なとき(活動時・緊張時)

【成分】

水分が少なく、糖タンパク質の一種ムチンが多い

【役割】

粘膜の保護や保湿

サラサラ唾液(漿液性唾液)

【分泌】

副交感神経が優位なとき(休息時・リラックス時)

【成分】

水分が多く、でんぷんを消化するアミラーゼが多い

【役割】

口内のpH を中和する。食べ物を飲み込みやすくする

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 口と歯の話』著:栗原丈徳、栗原毅

【著者紹介】
栗原ヘルスケア研究所 所長 栗原丈徳(くりはら・たけのり)
1982年、東京都生まれ。歯科医師。鶴見大学歯学部卒業。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科中退。日本抗加齢医学会、日本咀嚼学会、日本摂食嚥下リハビリテーション学会などの会員。「予防歯科」「食と健康」をテーマに活動している。特に「口の健康と全身疾患との関連性」について大学や介護施設などで積極的に講演も行っている。『内科医と歯科医が教える 病気知らずの食べ方 みがき方』(日東書院)、『体が勝手に痩せはじめる おくち美化習慣』(KADOKAWA)など、監修書・著書多数。
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栗原クリニック東京・日本橋 院長 栗原 毅(くりはら・たけし)
1951年、新潟県生まれ。北里大学医学部卒業。前東京女子医科大学教授、前慶應義塾大学大学院教授。現在は栗原クリニック 東京・日本橋の院長を務める。日本肝臓学会肝臓専門医。治療だけでなく予防にも力を入れている。血液サラサラの提唱者のひとり。『1週間で勝手に痩せていく体になるすごい方法』(日本文芸社)、『ズボラでもラクラク! 内臓脂肪がスルッと落ちる 超悪玉コレステロールも減らす 自宅でできる名医のワザ!』(三笠書房)など監修書・著書多数。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 口と歯の話』
著:栗原丈徳、栗原毅


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