「ロープに足をかけるな!」大事故を防ぐマグロ漁船の厳格な安全ルール|漫画『ツナガール!!』

一見すると地味な作業に見える「ロープワーク」や「枝縄づくり」。

しかし、巨大な波と重い仕掛けを扱うマグロ漁船においては、乗組員の命に直結する最重要技術です。

漫画『ツナガール!!』第3話の実習シーンで描かれた厳しい指導内容から、過酷な洋上現場で徹底される安全ルールの全貌と、プロとしての責任感を紐解きます。


「跨がない・踏まない・近づかない」徹底される船上のロープ鉄則

選抜実習の初日、デッキで最初に叩き込まれるのがロープの扱いに関する絶対ルールです。巻き揚げるロープに足や体が引っかかれば、一瞬で海に引きずり込まれるか、重傷を負うため、指導員からは怒号混じりの厳格な指示が飛び交います。

  • ロープは跨がない(またがない)
  • ロープは踏まない
  • ロープに近づかない

これらは命を守るための鉄則です。さらに実習では、「危険を感じた時は全員が大声を出して周りに周知する」という声かけの徹底も指導されます。

1人何百本も作る「枝縄」…手抜きが即「大事故・大怪我」に繋がる理由

実習ではロープ結びの基本である「巻き結び」などの練習を経て、マグロを掛ける「枝縄づくり」へと進みます。

一般参加の白砂碧が「できた〜 巻き結び♡」と器用にこなす一方、枝縄は1人が何百本も作り上げなければならない果てしない作業です。

ハリを固定する際は「わっかをくぐらせてしっかりと固定する」手順を踏みます。この結び作業が雑で甘いと、操業中の強い張力でハリが弾け飛び、手に突き刺さるなどの大怪我を引き起こします。

「雑だとハリが外れて怪我をするかもしれないんだよ!?」という指導の通り、手抜きが即座に事故へとつながるため、妥協は一切許されません。

「1人の遅れが全体の停滞に」チームワークと責任感の重要性

ロープワークに苦戦した主人公のあゆかは、縄に絡まって身動きが取れなくなり、「あゆっち ロープワーク下手過ぎ〜!!」と周囲からツッコミを受ける事態に。しかし、現場では笑い事では済まされません。

指導員の生徒からは「モタモタして」「乗るって決めた以上調べる機会はあったでしょう」「あなたが終わらないと次の実習に行けないんだから」と厳しい叱責が飛びます。

洋上では「1人の遅れが全体の停滞とリスク」を生み出します。「言い訳をしないで手を動かす」「甘えていい場所とそうじゃない場所を考える」という徹底したプロ意識。

過酷な海で生き残るために必要なのは、一人ひとりが自立したプロとしての責任感を持ち、全員で安全を担保する妥協なきチームワークなのです。

【書籍情報】
『ツナガール!!』
著:町田とし子

『ツナガール!!』表紙 ©町田とし子/日本文芸社

【あらすじ】
「あんたはいいね…妹で。ダメな奴なのに、皆に愛してもらえる」
幼いころから、姉に〝ダメな妹〟というレッテルを貼られ、18年間を生きてきた大山あゆか。

母に愛され、姉に守られ、確かに甘やかされて育った自覚はある――。
でも、そんな自分を変えたくて、少女は決断する!

「マグロ漁船に乗りたいっ!!」

身の程知らずは承知の上!!!
超過酷マグロ漁船に、ゆとり女が自ら志願し挑むッ!!!!

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