夕方になると子どもが急に不機嫌に…「寝ても疲れが取れない」夜型化ループにハマる背景とは【子ども脳疲労】

詰め込みスケジュールによって、夜型化のループに入ってしまう

回復できなければ、疲れはたまっていく一方

 帰宅後を慌ただしく過ごし、体と脳が回復に向かえないまま夜を迎えると、その日の疲れは十分に解消されません。これは特別に忙しい日だけに起こることではなく、日常的に生じやすい現象だといえます。

 帰宅後にやることを詰め込めば、入眠に向けた準備も整いにくくなります。それでたとえ睡眠時間を確保したとしても、深く休めたことにはならないのです。その結果、朝を迎えた時点ですでに疲れが残っており、目は覚めていても体が重く感じられたり、起きるまでに時間がかかったりします。こうして回復しきれないまま一日がはじまると、朝から活動するだけで消耗してしまいます。

 学校生活では、登校するだけでも体力と気力が必要です。授業中は集中し、休み時間は周囲に気を配り、次々にモードを切り替えながら過ごしています。夕方には、余力がほとんど残っていない状態になります。

 夕方に余力がなくなると、踏ん張りがきかなくなり、些細なことで集中が切れたり、感情が揺れやすくなったりします。いうことを聞かなくなる、急に不機嫌になるといった様子が見られることもあります。しかしこれは、性格や態度の問題ではありません。その時点で使える力が、すでに残っていないだけなのです。

 そしてその日と同じように慌ただしく夜を迎えると、また回復に入れないまま一日が終わります。この流れが繰り返されることで、疲れは一時的なものではなく、抜けにくい状態として定着していきます

 だるさが残るのは、回復が追いついていないことによる自然な反応です。回復できずに一日が終わり、疲れを抱えたまま次の日がはじまる。まずは、この流れに陥っているかもしれないと気づくことが、改善の第一歩になります。

【出典】『子ども脳疲労』著:成田奈緒子

【著者紹介】
成田奈緒子(なりた・なおこ)
小児科医・医学博士・脳科学者。発達脳科学を専門とし、子どもの睡眠や生活リズムと脳の発達の関係を長年研究。医療現場で多くの親子と向き合うなかで、子どもの不調の背景には睡眠不足や過干渉など家庭環境の影響が大きいことに着目する。脳の発達段階に即した子育てのあり方を提唱し、講演・執筆活動を通じて広く発信。親子支援事業・子育て科学アクシスを主宰し、保護者向け講座や教育支援にも力を注いでいる。著書に『誤解だらけの子育て』(扶桑社)、『子育てを変えれば脳が変わる こうすれば脳は健康に発達する』(PHP 研究所)、共著に『その「一言」が子どもの脳をダメにする』(SB クリエイティブ)などがある。

【書誌情報】
『子ども脳疲労』
著:成田奈緒子


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「子どもはいつでも元気」はもう通用しない!?
不機嫌・だらだら・集中切れは、「子ども脳疲労」が原因だった!

「うちの子、集中力がないのでは?」「すぐにシャットダウンしてしまうのは体力不足?」
そんな悩みを抱える親御さんは少なくありません。

しかし、その原因は性格でも、やる気の問題でもありません。
実は――子どもの「脳の疲れ」が関係している可能性があります。

かつては「子どもはいつでも元気」という考え方が一般的でした。
けれど現代の子どもたちは、情報量の増加、忙しいスケジュールによる睡眠不足、親の過干渉など、
目に見えない負荷を日常的に受けています。
元気そうに見えても、脳が十分に休めていない――
それが「子ども脳疲労」という状態です。

本書では、子どもの脳と発達を長年研究してきた専門家が、
「なぜ今の子どもは疲れやすいのか」
「脳が疲れると、行動や感情に何が起こるのか」 を、わかりやすく解説します。

さらに、家庭でできる環境の整え方や、
子どもが本来持っている回復力を引き出すための関わり方を紹介。
無理にがんばらせるのではなく、脳を休ませることで、子どもは自分から動き出す――
そのためのヒントが詰まった一冊です。

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