シンプルなのに奥深い。八卦を重ねて生まれる「六十四卦」が、物事の裏表を浮き彫りにする!?【眠れなくなるほど面白い 図解 易経】

「8×8」で世界はもっと細かく理解できる

よりくわしく状況を理解するための工夫

八卦は、それぞれ単独でも状況を捉える手がかりになります。ただし、易経では八卦をひとつずつ扱うだけでなく、2つ上下に重ねて、ひとつの型として捉える見方が主流です。この重なりによって、見えてくる世界はさらに細かく、立体的になっていきます。

八卦を2つ組み合わせると、上卦と下卦からなる6つの爻の形が出来上がります。これは、八卦同士の組み合わせによって、全部で64通りに分けられました。こうして生まれたのが六十四卦です。構造そのものはきわめて単純ですが、八卦を重ねることで、状況の内側と外側、表に現れている動きと内に潜む流れといった違いが、より意識しやすくなります。

八卦が全体の傾向をつかむための見取り図だとすれば、六十四卦は、その中身をよりくわしく考察するための図といえるでしょう。大づかみだった状況が、どこで分かれ、どこで噛み合っているのかが、次第にはっきりしてきます。動きの方向や関係性も、より具体的に読み取りやすくなっていくはずです。

このように、六十四卦のパターンを用いれば、状況を多層的に眺める視点が整います。全体を見渡しながら、部分の動きにも目を向ける。その両方を行き来できる点に、六十四卦というしくみの大きな特徴があります。

八卦を2つ組み合わせる 

八卦を上下に2つ重ねると、6つの爻からなる卦が出来上がります。この組み合わせによって、全部で64通りのパターンが生まれました。これが六十四卦です。

 八卦を2つ組み合わせると、爻は6つとなり、これを下から順に数えていく。陽爻は「九」、陰爻は「六」で表され、六十四卦の天地否を例に挙げると、下から順に初六、六二、六三、九四、九五、上九となる。

六十四卦で細かい考察が可能になる

六十四卦を用いることで、状況をよりくわしく考察していくことが可能です。全体を見ながら、部分ごとの動きに着目し、多層的に物事を捉えられます。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 易経』監修:湯浅邦弘

【監修者情報】
湯浅 邦弘(ゆあさ・くにひろ)
1957年、島根県生まれ。中国哲学・思想史研究者。大阪大学名誉教授、立命館大学 白川静記念東洋文字文化研究所教授。専門は中国古代思想史。先秦から漢代にかけての思想を、文献資料や新出土史料をもとに読み解く研究で知られる。著書に『中国思想の基礎知識』(青弓社)、『諸子百家 儒家・墨家・道家・法家・兵家』(中公新書)、『中国古典の生かし方――仕事と人生の質を高める60の名言』(NHK出版新書)などがある。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 易経』
監修:湯浅邦弘


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