がんばって声かけするほど逆効果?脳科学者が教える、自発的な勉強を生み出す「生活リズムの土台」のつくり方【子ども脳疲労】

子どもは朝型化すると、自分から勉強をはじめるようになる

「早寝早起き」だけで勝手に机に向かい出す

 宿題をさせようと声のかけ方を工夫したり、ごほうびを用意したりしても、なかなか思うようにはいきません。「子どもが宿題をやってくれない」というのは多くの親御さんの悩みです。

 そんなときは、やることを増やすよりも、思いきってルールを絞るほうが効果的です。たとえば、夕食の時刻と就寝の時刻だけを守らせ、それ以外の時間の過ごし方には細かく口を出さない。宿題をしていなくても、その場では指摘しない。そのように最低限の生活の軸だけを整えていきます。

 夕食と就寝の時刻が毎日ほぼ一定になると、子どもの体と脳は少しずつそのリズムに慣れていきます。そして夜にしっかり眠れるようになれば、朝の目覚めにも変化が訪れます。

 朝にスッキリ起きられるようになると、一日の過ごし方が自然と変わります。気持ちに余裕が生まれるため、「やらなければならない」という圧迫感よりも「少しやってみよう」という感覚が生まれやすくなるのです。親が口出しせずとも、自然と机に向かう姿が見られはじめます。

 これは急に意識が高まったからではありません。生活リズムが整い、回復が追いついたことで、脳が働きやすい状態になった結果です。集中力や判断力を司る脳の部位(前頭葉)が安定すると、自分で時間の使い方を考えられるようになります。

 どう勉強に取り組ませるかに力を注ぐよりも、まず生活の土台を整えましょう。その順番を守ることで、行動はあとからついてきます。夕食と就寝の時間を守るというシンプルな習慣が、結果として朝の目覚めを変え、勉強への向き合い方まで自発的なものに変えていくのです。

【出典】『子ども脳疲労』著:成田奈緒子

【著者紹介】
成田奈緒子(なりた・なおこ)
小児科医・医学博士・脳科学者。発達脳科学を専門とし、子どもの睡眠や生活リズムと脳の発達の関係を長年研究。医療現場で多くの親子と向き合うなかで、子どもの不調の背景には睡眠不足や過干渉など家庭環境の影響が大きいことに着目する。脳の発達段階に即した子育てのあり方を提唱し、講演・執筆活動を通じて広く発信。親子支援事業・子育て科学アクシスを主宰し、保護者向け講座や教育支援にも力を注いでいる。著書に『誤解だらけの子育て』(扶桑社)、『子育てを変えれば脳が変わる こうすれば脳は健康に発達する』(PHP 研究所)、共著に『その「一言」が子どもの脳をダメにする』(SB クリエイティブ)などがある。

【書誌情報】
『子ども脳疲労』
著:成田奈緒子


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「子どもはいつでも元気」はもう通用しない!?
不機嫌・だらだら・集中切れは、「子ども脳疲労」が原因だった!

「うちの子、集中力がないのでは?」「すぐにシャットダウンしてしまうのは体力不足?」
そんな悩みを抱える親御さんは少なくありません。

しかし、その原因は性格でも、やる気の問題でもありません。
実は――子どもの「脳の疲れ」が関係している可能性があります。

かつては「子どもはいつでも元気」という考え方が一般的でした。
けれど現代の子どもたちは、情報量の増加、忙しいスケジュールによる睡眠不足、親の過干渉など、
目に見えない負荷を日常的に受けています。
元気そうに見えても、脳が十分に休めていない――
それが「子ども脳疲労」という状態です。

本書では、子どもの脳と発達を長年研究してきた専門家が、
「なぜ今の子どもは疲れやすいのか」
「脳が疲れると、行動や感情に何が起こるのか」 を、わかりやすく解説します。

さらに、家庭でできる環境の整え方や、
子どもが本来持っている回復力を引き出すための関わり方を紹介。
無理にがんばらせるのではなく、脳を休ませることで、子どもは自分から動き出す――
そのためのヒントが詰まった一冊です。

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