【脳科学者が指摘】子どもの「やりたいこと」が見つからない原因と、親が今すぐ作るべき「心身の余白」とは【子ども脳疲労】

脳が回復すると、子どもは「興味」にまっすぐ向かう

「からだの脳」が整うと、向かう先が見えてくる

 子どもが何に興味を持っているのかわからない、と感じることはないでしょうか。そこで、いろいろな体験をさせたほうがよいのではないかと考え、習い事を増やしてみたり、新しいことにチャレンジする機会を用意したりする親御さんもなかにはいます。積極的に外の世界に触れさせるのは非常によいことです。しかし、子どもの関心がはっきりしない背景には、実は脳疲労が影響している可能性も考えられます。

 脳が疲れているときは、目の前のことをこなすだけで精一杯になります。指示されたことに応えるだけでエネルギーを使いきってしまい、その先にある「もっと知りたい」というところまで考えがいきません。興味を深めたり、自ら探究したりする余裕は到底ないのです。まずは、そこに回せるだけの力を蓄えることが先決です。

 生活リズムが整い、睡眠が安定し、疲れが軽くなってくると、子どもの様子は少しずつ変わります。好きなテーマについて何度も調べたり、何ができるか試したりと、自発的に行動する姿が見られるようになるのです。また、以前なら途中でやめていたことを、気づけば自分から続けているかもしれません。考えをめぐらせるゆとりがあれば、子ども自身の「おもしろい」という感覚に素直に従うことができます。

 一方で、親が先回りして道を示しすぎると、それは「やらなければならないこと」となり、義務感が強くなります。もともと芽生えかけていた関心も、課題のひとつとして処理されれば薄れてしまうものです。もちろん見守りは欠かせませんが、誘導したり、成果を急いだりするのはよいやり方とはいえません。

 興味は、外から押しつけて生まれるものではありません。疲れが抜け、心身に余白ができたとき、内側から自然に立ち上がってくるものです。その土台を整えることが、子どもが本当に向かいたい方向を見つける近道になります。

【出典】『子ども脳疲労』著:成田奈緒子

【著者紹介】
成田奈緒子(なりた・なおこ)
小児科医・医学博士・脳科学者。発達脳科学を専門とし、子どもの睡眠や生活リズムと脳の発達の関係を長年研究。医療現場で多くの親子と向き合うなかで、子どもの不調の背景には睡眠不足や過干渉など家庭環境の影響が大きいことに着目する。脳の発達段階に即した子育てのあり方を提唱し、講演・執筆活動を通じて広く発信。親子支援事業・子育て科学アクシスを主宰し、保護者向け講座や教育支援にも力を注いでいる。著書に『誤解だらけの子育て』(扶桑社)、『子育てを変えれば脳が変わる こうすれば脳は健康に発達する』(PHP 研究所)、共著に『その「一言」が子どもの脳をダメにする』(SB クリエイティブ)などがある。

【書誌情報】
『子ども脳疲労』
著:成田奈緒子


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「子どもはいつでも元気」はもう通用しない!?
不機嫌・だらだら・集中切れは、「子ども脳疲労」が原因だった!

「うちの子、集中力がないのでは?」「すぐにシャットダウンしてしまうのは体力不足?」
そんな悩みを抱える親御さんは少なくありません。

しかし、その原因は性格でも、やる気の問題でもありません。
実は――子どもの「脳の疲れ」が関係している可能性があります。

かつては「子どもはいつでも元気」という考え方が一般的でした。
けれど現代の子どもたちは、情報量の増加、忙しいスケジュールによる睡眠不足、親の過干渉など、
目に見えない負荷を日常的に受けています。
元気そうに見えても、脳が十分に休めていない――
それが「子ども脳疲労」という状態です。

本書では、子どもの脳と発達を長年研究してきた専門家が、
「なぜ今の子どもは疲れやすいのか」
「脳が疲れると、行動や感情に何が起こるのか」 を、わかりやすく解説します。

さらに、家庭でできる環境の整え方や、
子どもが本来持っている回復力を引き出すための関わり方を紹介。
無理にがんばらせるのではなく、脳を休ませることで、子どもは自分から動き出す――
そのためのヒントが詰まった一冊です。

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