親の「してあげたい」がマイナスに!? 子どもの脳をヘトヘトにする過干渉のワナ【子ども脳疲労】

子ども脳疲労をためないために、親が「やめる」こと

子どものために「何かしてあげなくちゃ」をやめる

ときには子どもに任せておく

 親というのは、わが子のために何かしてあげたいと思うものです。困っていれば助けたいですし、よりよい環境を整えてあげたいとも考えます。うまくいっていないように見えれば支えたくなりますし、うまくいっているときであっても、さらに伸ばしてあげたいと思うこともあるでしょう。転ばぬ先の杖を用意し、できるだけ遠回りをさせたくないと願うのは自然な親心です。

 ただ、その「してあげたい」という思いが常にプラスに働くとは限りません。むしろ、子ども脳疲労の観点では、親の過干渉は子どもにとってマイナスになります。声をかけ、助言し、整えてあげることが重なると、子どもはそれに応えようとして頭を使います。親の善意に応えようとするだけで、さらなるエネルギーを消耗してしまうのです。

 とくに、親があらかじめ段取りを整えたり、失敗を避けるよう配慮しすぎたりすると、子どもは自分で状況を処理する機会を失います。困る前に助けられ、迷う前に道を示されることが当たり前になってしまうのです。

 そこで、あえて子どもに任せ、信じて待つようにしましょう。子どもの小さなつまずきや迷いも、経験の一部として受け止められる余地が必要です。を出しすぎないようにしながらも、困ったときに支えられる距離を保っていれば、それが子どもにとって大きな安心につながります。

 親の「してあげたい」という思いは、子どもへの愛情ゆえであり、決して悪いものではありません。ただ、その気持ちをそのまま行動に移すのではなく、一度立ち止まってみることも大切です。ときには戦略的に見守ることが、子どもの脳を休ませ、回復させるきっかけになります。

【出典】『子ども脳疲労』著:成田奈緒子

【著者紹介】
成田奈緒子(なりた・なおこ)
小児科医・医学博士・脳科学者。発達脳科学を専門とし、子どもの睡眠や生活リズムと脳の発達の関係を長年研究。医療現場で多くの親子と向き合うなかで、子どもの不調の背景には睡眠不足や過干渉など家庭環境の影響が大きいことに着目する。脳の発達段階に即した子育てのあり方を提唱し、講演・執筆活動を通じて広く発信。親子支援事業・子育て科学アクシスを主宰し、保護者向け講座や教育支援にも力を注いでいる。著書に『誤解だらけの子育て』(扶桑社)、『子育てを変えれば脳が変わる こうすれば脳は健康に発達する』(PHP 研究所)、共著に『その「一言」が子どもの脳をダメにする』(SB クリエイティブ)などがある。

【書誌情報】
『子ども脳疲労』
著:成田奈緒子


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「子どもはいつでも元気」はもう通用しない!?
不機嫌・だらだら・集中切れは、「子ども脳疲労」が原因だった!

「うちの子、集中力がないのでは?」「すぐにシャットダウンしてしまうのは体力不足?」
そんな悩みを抱える親御さんは少なくありません。

しかし、その原因は性格でも、やる気の問題でもありません。
実は――子どもの「脳の疲れ」が関係している可能性があります。

かつては「子どもはいつでも元気」という考え方が一般的でした。
けれど現代の子どもたちは、情報量の増加、忙しいスケジュールによる睡眠不足、親の過干渉など、
目に見えない負荷を日常的に受けています。
元気そうに見えても、脳が十分に休めていない――
それが「子ども脳疲労」という状態です。

本書では、子どもの脳と発達を長年研究してきた専門家が、
「なぜ今の子どもは疲れやすいのか」
「脳が疲れると、行動や感情に何が起こるのか」 を、わかりやすく解説します。

さらに、家庭でできる環境の整え方や、
子どもが本来持っている回復力を引き出すための関わり方を紹介。
無理にがんばらせるのではなく、脳を休ませることで、子どもは自分から動き出す――
そのためのヒントが詰まった一冊です。

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