物語に必須の存在「サブキャラ」を書き分ける!展開力を強め物語を魅力的にする小説の書き方

書く前にやっておきたい編集目線の下準備

物語を書きはじめる前に、用意しておきたいことがあります。「どの賞を狙うか?」「その賞の読者は?」執筆に入る前に、スケジュールまで設計していくことが大切です。


物語の展開にサブキャラは超重要

サブキャラは“にぎやかし”ではありません。物語を前に押し出す力そのものです。役割を明確にすると、展開の必然性とドラマの厚みが一気に増します。

要点

  • サブキャラは、持たせる“役割”が重要
  • “役割”は明確にひとつに絞る
  • 性格や容姿に特徴を出す

【編集者】大切なのは人数ではなく“役割の質”

 展開が弱く感じられる作品の多くは、サブキャラが“いてもいなくてもいい存在”になっています。キャラクターが増えるほど華やかには見えますが、役割が曖昧だと物語の軸は揺らぎます。サブキャラは、物語のどこを動かし、何を揺らす存在なのかを最初に決めることが肝心です

 具体的には「主人公の欠点を明らかにする」「価値観を揺さぶる」「選択肢を提示する」「後押しをする」など、機能をひとつに絞るのが有効です。役割が明確なサブキャラは、セリフや立ち位置が自然に決まり、そのキャラクターが登場する理由も読者に伝わりやすくなります。逆に、複数の役割を無理に背負わせると、人物像がぼやけます。

 事件を起こす、主人公を迷わせる、決断を迫る――サブキャラによる作用で、物語の密度は増します。サブキャラは、物語を動かす魅力的な“装置”なのです。

【作家】言葉遣いや性格、容姿に特徴的なポイントを

 学校でも職場でも、人間関係は複数の人物によって構成されます。その中には自分にとっていい人も悪い人もいるはず。物語でも同様です。ストーリーをリアルかつ魅力的に描くには、主要キャラ以外に多彩なサブキャラを登場させて善悪を描き分けましょう。主なサブキャラは以下の3種に分類されます。

仲間:バディ的存在として主人公にない固有能力を発揮する
協力者:善悪両側に存在してチャンスやピンチをもたらす
パートナー:メンタル的アシストで弱点や欠点を克服する

 サブキャラの役割を明確に表現するには、その言葉遣いや性格、容姿に特徴的なポイントを付加することも重要。「頼もしい」「笑える」「恐ろしい」「気味が悪い」といったインパクトを読者に与えられれば、物語はより深みのあるドラマ性を帯びていきます。

サブキャラは特徴を際立たせて、差別化を図る

仲間

主人公の幼馴染 ・学年1位の秀才

協力者

姿は知らない ・金で情報を売る

パートナー

いつでも味方 ・守るべき存在

【出典】『プロの編集者&小説家が教える クリエイターのための賞を勝ち獲る小説の書き方』著:秀島迅/監修:Nola編集部/イラスト:真崎なこ

【著者紹介】
秀島迅
青山学院大学経済学部卒。2015年、応募総数日本一の電撃小説大賞(KADOKAWA)から選出され、『さよなら、君のいない海』で単行本デビュー。小説家として文芸誌に執筆活動をしながら、芸能人や著名人のインタビュー、著述書、自伝などの執筆も行なっている。近著に長編青春小説『その一秒先を信じて シロの篇/アカの篇』二作同時発売(講談社)、語彙力図鑑シリーズなど著書多数。また、コピーライターや映像作家としての顔も持ち、企業CM制作を現在も月10本以上手がけている。

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【書誌情報】
『プロの編集者&小説家が教える クリエイターのための賞を勝ち獲る小説の書き方』
著:秀島迅/監修:Nola編集部/イラスト:真崎なこ


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