意外な盲点は「傘の開閉」と「荷物の重さ」? 小学校入学までに身につけると安心な登校準備【発達が気になる小学生のおうちサポート帖】

発達が気になる子の小学校入学準備「通学路をひとりで歩けるか心配」

【困りごと】おとなのほうが不安に感じるひとり歩き

 通園バスや親が送り迎えしていた幼稚園・保育園とは違って、自分で歩いて通うのが小学校です。地域によっては、集団での登下校だったり、通学路に見守りのおとなが旗をもって立っていたりするところもあります。

 入学してまもなくのころは、とくに登校のときにおとなが付き添っている様子がみられます。最初のころは集団で下校することもあります。ただ、いずれは子どもひとりで登下校ができるようになってほしいところです。

 しかし車や自転車に気をつけて歩けるか、通学路からはずれずに歩けるかなど心配しだすときりがありませんね。

【考えられる背景】危ないと思っているのはおとな?

 おとなの大きな心配は、安全面でしょう。「飛び出さないか」「交通ルールを守れるか」「道を間違えないか」など気になる要素はたくさんあります。さらに、「荷物をもったまま長く歩いたことがない」「通学班のような子どもだけの集団で、人とペースを合わせて歩いたことがない」といったこともあるかもしれません。おとなはとても心配に感じますが、子ども本人は、危ないと意外に感じていないこともありそうです

イラスト:こやまもえ

【サポートポイント】通学路と同じか、それ以上の距離を歩く練習をする

 自宅から小学校までの通学路の距離は、歩けるようにしておきたいところ。さらに登下校の際には、ランドセルや手提げかばんなどの荷物をもって歩きます。その総量は4キロほどともいわれ、学年が上がるごとに、増えていきます。

 まずは、通学路をおとなと一緒に歩き続ける練習をしましょう。そのときに道の右側、歩道などの歩く場所や信号、交差点などの注意したいところ、危険なところを確認します。

 脱げにくい靴、歩きやすい靴を選ぶ、もちやすいサイズの手提げかばんを用意するなど、道具にも気をつけてあげられるとよいですね。また、ランドセルに教科書代わりの荷物を入れて背負って歩く(ふだんから、自分の荷物をもって歩く習慣をつける)、傘の扱い方(開閉、もち歩き方など)も練習しておくと安心です。

【サポートポイント】距離感やペースを覚える

 集団登校の場合、前を歩く子の後ろをついていきます。列になって他の子との間隔を保ちながら歩けるように、前の子のランドセルを手がかりにして、後ろについて歩くことを教えていきましょう。

 おとなのカバンに触りながら歩く練習をすると、一定の距離を保ちながら人のペースに合わせて歩く感覚をつかめます。歩いているときに「いいよ」「OK」の声かけが大切です。触って距離が保てるようになったら、次は触れずに一定の距離を保って歩く練習をしてみましょう。

イラスト:こやまもえ

【出典】『発達が気になる小学生のおうちサポート帖』監修:湯汲英史

【監修者情報】
湯汲英史
公認心理師・精神保健福祉士・言語聴覚士。早稲田大学第一文学部心理学専攻卒。現在、公益社団法人発達協会常務理事、練馬区保育園巡回指導員などを務める。
著書に『0歳〜6歳子どもの発達とレジリエンス保育の本―子どもの「立ち直る力」を育てる』(Gakken)、『子どもが伸びる関わりことば26―発達が気になる子へのことばかけ』(鈴木出版)、『ことばの力を伸ばす考え方・教え方―話す前から一・二語文まで―』(明石書店)、監修書に『心と行動がよくわかる図解発達障害の話』(日本文芸社)など多数。

【イラストレーター】
本田佳世、こやまもえ

【書誌情報】
『発達が気になる小学生のおうちサポート帖』
監修:湯汲英史、イラスト:本田佳世/こやまもえ


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発達に障がいを抱える子どもや青年と40年以上かかわり、
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「テキパキ通学路を歩かない」
→手をつながず、大人のカバンを触って一緒に歩き、速さや人との距離感を覚える

「着替えに時間がかかる」
→おうちでは「フラフープの中」や「ジョイントマットの上」だけで着替えるルールにして、着替え中に歩きまわらない・気を散らさない習慣を身につける

「当番や係ができない」
→おうちでもくつを並べる、机をふく、洗濯物を外すなどの当番制を導入

「授業中に立ち歩く」
→おうちでは「座るカード」を作成し、このカードが机にある間は座っているゲームを取り入れる

「忘れもの、なくしものが多い」
→ランドセルのふたの裏に「持ち帰るものリスト」を貼る、おうちに「連絡帳・プリント置き場の箱」をつくる

「自分の気持ちを伝えられない」
→おうちでは「気持ちのことばリスト」を指でさすところから

「人の話を聞かない」
→おうちで、ぬいぐるみをもっている人が話すゲームをしてみる。話終わったらぬいるぐるみを相手に渡してだまるなど

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