【老けない人がやっている 腎臓がよみがえるすごい習慣】透析中でも可能!腎機能が改善する「腎リハ」を紹介

おいしいものほど要注意!腎臓を守るための「NGフード」と野菜ジュースの意外な落とし穴

おいしいものほど危険がいっぱい

 日本人の食を取り巻く環境は、世界的に見ても非常に豊かでバリエーションに富み、栄養価にも優れているといわれています。その一方で、おいしさや手軽さ、調理の簡便さ、原材料費の圧縮などを追求した結果、食の安全性に疑問符のつく食品も少なくないのだとか。

 そうした食品のなかでもとくに生活習慣病のリスクが高く、腎臓にとっては要注意の食品が下の表の「NGフード」です。どれも身近で手軽な食品ばかりで、ほぼ毎日食べているという方も多いかもしれません。しかし、これらはカロリー、塩分、糖分、脂質が高くハイリスクな食品の代表格ともいうべきもので、おいしく手軽だからこそ注意したいものなのです。

 健康な人が週に1~2回食べる程度なら問題はないのですが、腎機能の低下している方には絶対におすすめしません。また、最近は健康を気遣って水替わりに野菜ジュースやスポーツドリンクを飲む人が増えていますが、じつはこれもNG。

 ビタミンやミネラルを豊富に含む一方で、糖分も多く入っているので、毎日習慣的に飲み続けるのは考えものです。NGフード断ちでストレスが溜まってきたら、食べて気分をリセットするのもひとつの手。ただし「週に1回1品だけ」などルールを決めて、それを厳守することが大切です。

医師が勧めないNGフード10選

洋菓子

洋菓子の多くはカロリー、脂質、糖質とも非常に高く、腎臓にとって要注意な食品。

菓子パン

手頃で食べやすい菓子パン、惣菜パンも洋菓子と同じ。食べ過ぎは糖尿病の原因にも。

ジュース

糖分が多く血糖値が上がりやすい。野菜ジュースやスポーツドリンクも同様だ。

缶コーヒー

コーヒー、紅茶も砂糖やミルクを入れればジュースと変わらない。飲むなら無糖で。

揚げ物

カロリー、脂質ともに高く、腎臓への負担が大きい。衣があるなら剥がして食べよう。

食肉加工品

ハムやベーコン、ソーセージは塩分が多いうえに食品添加物のリンも含まれている。

ファストフード

カロリー、塩分、糖質、脂質ともに高く、おすすめできない。食べるなら頻度を減らして。

インスタント食品

塩分高めの商品が多いので、購入時によく確認を。食品添加物も多く含まれている。

ラーメン

総じて塩分が高く、高カロリー。脂質も高め。食べたいときは汁は飲まずに残すこと。

脂身

肉の脂身や皮は脂質の塊。取り除いて食べることでカロリーを大幅に減らせる。


腎機能は簡単な運動をするだけで改善する!

運動で腎臓の毛細血管への負担を下げる

 これまで慢性腎臓病(CKD)患者にとって運動は”禁忌”とされてきました。CKD患者が運動を行った場合、腎臓に大きな負担がかかり、病状が悪化すると考えられていたためです。

 しかし20年ほど前から、その常識が変わり始めました。ウォーキングなど簡単な運動を適度に行った方が、腎機能が改善されることがわかったのです。下のグラフが象徴的ですが、上部はCKD患者のeGFR(推算糸球体ろ過量)を示しています。eGFRは腎臓の処理機能を数値で表したもので、運動を行ったグループは明確に改善へと向かっています。また下部の死亡率の観察調査においても、運動療法
の効果は一目瞭然です。

 腎臓には毛細血管が集まった糸球体が約100万個あり、その糸球体が体に必要なたんぱく質を残し、老廃物を体外に排出しています。しかし、たんぱく質の摂り過ぎ、高血糖や高血圧などが原因で糸球体への圧が高まると、体に残るべきたんぱく質まで出されてしまう。これが腎臓病の基本的な原因です。その改善の鍵は体を動かすこと。運動は糸球体の毛細血管を広げ、圧も下がって、腎機能も正常に働きやすくなります。本書では、こうした腎機能回復のための運動を「腎リハ」と呼び、複数紹介しているので、ぜひ取り組んでください。

運動するだけで腎機能の数値(eGFR)はこんなに改善

慢性腎不全の患者18人を対象に実験を実施。その18人の中から無作為に抽出した8名に1年後から以下の運動を行わせた。1回40分、週に3回、12ヶ月の有酸素運動。この運動を行わせたところ、eGFRの数値に明確な改善が認められた。

運動療法を長期間続けることで死亡率はこんなに下がる

台湾で、6323名の慢性腎不全の患者を対象に行われた観察研究の結果。2年後の運動を行わなかった患者の死亡者数は1295名、運動を行った患者の死亡者数は561名。4年後は前者が442名で、後者が250名。6年後は前者が126名、後者が82名など、明確に差のついた結果が出ている。

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透析中でもできる「腎リハ」を紹介!

”寝たまま腎リハ”で透析の効率もアップ

 腎臓病の症状悪化や機能の極端な低下により、人工透析を余儀なくされる方もいらっしゃると思います。透析は体に大きな負担がかかる治療法のため、疲れや倦怠感を感じやすくなり、「運動なんてとても……」と、「腎リハ」を敬遠したくなるかもしれません

 しかし、透析中でも寝たままの体勢で行える腎リハメニューは数多くありますし、透析中だからこそ腎リハに取り組むべきだとも言えます。人間は体を動かすことで体力が回復すると、心肺機能が高まり、透析の治療効果にもよい影響を与えるからです。

 ただし透析中に腎リハを行うにあたっては、以下の点にご注意ください。①脈拍や血圧異常、関節や筋肉の痛みを感じたらすぐに中止する。②透析の後半や透析終了直後には行わない

 日本腎臓リハビリテーション学会が定めるガイドラインでは、透析前、透析開始直後、開始30分後から前半の間に行うのが望ましいとされています。担当医に相談のうえ、安全に留意しながら”寝たまま腎リハ”に取り組みましょう。

透析中でもできる「柔軟体操」

①股関節屈曲

どちらかのひざを手で抱え込み、胸に引き寄せて5~ 10秒キープ。左右3回ずつが目安。

②上肢挙上

シャントしていない側の腕をゆっくりと上げて、5~ 10秒キープ。左右3回ずつが目安。

③体幹回旋

タオルを足の裏にかけて両手で持つ。ひざを伸ばしながら脚を上げて5~ 10秒キープ。左右3回ずつが目安。

④SLR

仰向けに寝た状態で両ひざを揃えて立て、左右どちらかに倒し、5~ 10秒キープ。逆も同じ動きを行う。左右3回ずつが目安。

⑤足関節背屈

仰向けに寝て、両足の指先を手前に反らした状態からつま先を下に向けて5~ 10秒キープ。この動きを3回を目安に繰り返す。

透析中でもできる「器具を使わない有酸素運動」

①足踏み運動

仰向けに寝た状態で足踏み運動を行う。目安は30~50回だが、体力や身体能力によって回数は変更してもよい。透析開始の30分後から、透析前半に行う。

②下肢挙上

仰向けに寝た状態で両脚を伸ばす。どちらかの脚をゆっくりと上げて下ろす動きを繰り返す。目安は10回だが、体力や身体能力によって回数は変更してもよい。透析開始の30分後から、透析前半に行う。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 腎臓の話』著:上月正博

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 腎臓の話』
著:上月正博


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血液をろ過する、尿をつくる、水分や塩分、ミネラル量などを一定に保つなど、数々の重要な役割のある臓器『腎臓』。
普段はあまり意識することはないものの、人間の体の中で非常に大きな役割を果たしています。
しかし、加齢をはじめ、生活習慣病などで悪くしてしまうと、人工透析が必要になってしまうなど、健康寿命に直結する臓器でもあります。
本書ではそんな腎臓を長く健康に保つために、腎臓の名医による、腎機能を正常に保ち、いつまでも健康でいられるコツを紹介します。

『そもそも腎臓の役割って?』という基本的な知識はもちろん、1300万人以上いるといわれる『慢性腎臓病(CKD)』の話、さらに自分や家族に使える『腎機能を高める食事法』、『透析中もできる『腎リハ』』などをイラスト、図解でわかりやすく解説します。

人生100年時代を長く健康に生き抜くために誰でも参考になる一冊です。

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