子どもの「なんかイヤ!」には理由がある?五感と体がキャッチしているサイン【「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論】

安全か危険かを判断する見張り役「セプション7」

五感で外の世界を感じ取る ④エクステロセプション

 見る、聞く、触れる、嗅ぐ、味わうという感覚、いわゆる五感は、エクステロセプション、外受容感覚とも呼ばれます。エクステロセプションは、五感を通じて外の世界を感じ取る役目を担っています。

 エクステロセプションがあるのは、五感に対応した感覚器である目と耳、皮膚、鼻、舌。これらの感覚器から入ってきた情報も、今は安全か危険かを見極める判断材料になります。

⑤プロプリオセプションと⑥エクイリブリオセプションは体の動きとバランスに関わる名コンビ

 筋肉や関節、腱などにセンサーがあるプロプリオセプション、固有受容感覚は、自分の位置を知る感覚を担っています。わたしたちが目を閉じていても、自分の耳や鼻をさわることができるのは、プロプリオセプションが「耳はどこにあるか」「鼻はどこにあるか」を教えてくれるからです。

 エクイリブリオセプションは内耳や目などから、体のバランスや動きを感じ取っています。平衡感覚と言い換えるとわかりやすいでしょう。

 この2つのセプションはとてもなかよし。まっすぐ立つ、体が傾いても立て直すなどの動作ができるのは、名コンビの連携プレーがあってこそです。

体の内側からのサインを感じ取る ⑦インテロセプション

 「内受容感覚」とも呼ばれるインテロセプションは、内臓や血管、自律神経系などにセンサーがあり、体の内側で起きていることを敏感に察知します。

 おなかがすいた、のどが渇いた、心臓がドキドキする、体がだるい、眠い……。インテロセプションがこうしたサインを出すことで、子どもは「お水ちょうだい」といったり、寝っ転がってゴロゴロし出したりと、しぜんと自分を守る行動をとることができるのです。

セプション7のメンバー

⑤ プロプリオセプション 

体の各部位の位置や、力の入れ具合を知る感覚。エクイリブリオセプションと2人1組で働いています。

イラスト:なか

⑥ エクイリブリオセプション

体の傾き、揺れ、回転などを感じる感覚です。

イラスト:なか

⑦ インテロセプション

空腹やのどの渇き、動悸、体のだるさなど、体の内側で起きていることに気づく感覚です。

イラスト:なか

【出典】『「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論』著:浅井咲子 / イラスト:なか

【著者紹介】
浅井 咲子
公認心理師、神経セラピスト。立教大学卒業後、外務省在外公館派遣員として在英国日本国大使館勤務。その後、米国ジョン・F・ケネディ大学院にて、カウンセリング心理学の修士課程(身体心理学専攻)を修了。オークランドの地域カウンセリングセンターにて研修を行う。帰国後、教育センターや企業内で相談員として勤務。2008 年、セラピールーム「アート・オブ・セラピー」を設立し、自己調整とレジリエンスのある生活を提案し続けている。
著書に『今度こそ「不安ぐせ」をゆるめるポリヴェーガル理論』(日本文芸社)、『不安・イライラがスッと消え去る「安心のタネ」の育て方』(大和出版)、『「今ここ」神経系エクササイズ』『「いごこち」神経系アプローチ』(梨の木舎)、翻訳書に『子どものトラウマ・セラピー』『トラウマによる解離からの回復』(国書刊行会)、『レジリエンスを育む』『発達性トラウマ治癒のための実践ガイド』(岩崎学術出版社)など。
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ブログ: https://ameblo.jp/artoftherapy/
HP「ART of therapy」: https://assakijp.wixsite.com/artoftherapy/profile

【書誌情報】
『「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論』
著:浅井咲子 / イラスト:なか


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ポリヴェーガル理論は、ステファン・ポージェス博士が提唱した神経理論で、
自律神経を「交感神経」と「2つの副交感神経(背側迷走神経・腹側迷走神経)」の3つとして捉えます。

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こうした「不安ぐせ」は性格から生まれるものではなく、
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