江戸時代から続く、現代でも愛されている「愛知のものづくり」の歴史

愛知のモノは江戸・東京でとにかく売れる

江戸で愛された愛知の品々

 愛知県の「ものづくり」の歴史は古く、瀬戸の陶器などは平安時代から生産されていました。

 ものづくりが盛んになった要因としては、木曽山脈からの木材や、瀬戸の土、三河の綿など、豊富な素材が手に入りやすかったということが挙げられます。その後、交通や文化の要衝となったため、大都市への物流が活発になったことも大きな理由のひとつでしょう。

 その代表的な例をふたつ紹介します。まずひとつは知多木綿です。もともとは農家の副業として始められましたが、その白さと風合いが人気を呼び、「江戸送り日本一」と言われるまでになりました。昭和初期に全盛を迎えたあと、規模は小さくなっていますが、現在も使われ続けています。

 ふたつ目は、日本酒のブランド「敷嶋」です。製造元の伊東合資会社は、江戸時代の1788年に現在の半田市で創業しました。そこで作られる「敷嶋」は、全国に名が知られていきました。味がいいのはもちろんですが、当時の酒どころであった灘や伏見よりも江戸に近く、短期間で供給できたことも、人気の要因だったと考えられます。

 時代の流れにより2000年に一度廃業しましたが、2020年に復活。現在も美味しいお酒を作り続けています。

ものづくり県ならではの品質のよさ

愛知の物が江戸・東京で売れる理由

  • ものづくりが盛んな土地であり、品質のよいものを大量に生産できた。
  • 東海道沿いに位置していたため、江戸への流通が比較的簡単にできた。
  • 平野が広い地域のため、大量供給のための工場などを多く作ることができた。

「江戸送り日本一」といわれた知多木綿

 知多半島で、江戸時代初期から始まった木綿づくりは、その白さや風合いのよさで江戸でも人気となり「江戸送り日本一」ともいわれた。

江戸でも大人気だった日本酒「敷嶋」

 伊東合資会社は、江戸時代の1788年に創業。そのブランド酒「敷嶋」は、中部地区最大規模の生産量となり、江戸にも多くの酒が供給された。当時から酒の名所だった灘や伏見に比べて江戸に近く、短い時間で江戸に届けられたことも、売れた要因のひとつと考えられる。2000年に一度廃業したものの、現在は復活し、新たなファンもつかみつつある。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 愛知の話』監修:宮本佳範

【監修者紹介】
宮本 佳範(みやもと・よしのり)
愛知県生まれ。名古屋市立大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了。博士(人間文化)。愛知東邦大学経営学部教授。一人旅が好きで、回り道をしつつ観光の研究者になる。専門は観光社会学。持続可能な観光マネジメントの在り方に関心を持ち、観光地で起きている様々な問題について研究。また、“観光は地域のPRメディア”という視点にたち、学生と地元愛知・東海の歴史や文化、自然、産業の魅力を深堀りするツアーの企画にも取り組んでいる。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 愛知の話』
監修:宮本佳範


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愛知に住んでいる方も、そうでない方も、もっともっと愛知の魅力を知ることができる一冊です。

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