熊野古道はなぜ世界遺産に?山道に刻まれた「神と仏」の正体【眠れなくなるほど面白い 図解 世界遺産】

\日本の世界遺産/

【紀伊山地の霊場と参詣道】仏教と神道が交わる道

和歌山県、三重県、奈良県にまたがる紀伊山地には、豊かな自然と信仰が息づいています。世界遺産には、吉野・大峯、熊野三山、高野山の3つの霊場と、それらを結ぶ参詣道が登録されています。これらは、神道と仏教の融合である神仏習合、さらに修験道の伝統をよく示す文化的景観として評価されています。

熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の三社からなる熊野三山は、平安時代には天皇や貴族による「熊野詣」が盛んに行われ、後に庶民にも広がりました。

また金峯山寺や大峰山寺などがある吉野・大峯は修験道の聖地として険しい山々での修行が受け継がれてきました。

こうした自然崇拝と神仏習合に基づく景観が千年以上保存されている点が評価され、日本で初めて「文化的景観」として評価された世界遺産でもあります。

熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の三社を結ぶ「熊野古道」は古くから巡礼の道として親しまれ、複数の経路が存在する。


【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 世界遺産』監修:宮澤 光

【監修者紹介】
宮澤 光(みやざわ・ひかる)
NPO法人世界遺産アカデミー主任研究員。北海道大学大学院博士後期課程を満期単位取得退学。仏グルノーブル第Ⅱ大学留学。2008年より現職。跡見学園女子大学非常勤講師。世界遺産に関するさまざまな書籍の編集・執筆・監修を手掛けるほか、「チコちゃんに叱られる!」(NHK)などの多くのメディア出演や、全国各地で100本を超す講演・講座を実施している。著書に『13歳からの世界遺産』(マイナビ出版)、『世界遺産のひみつ』(イースト・プレス)など。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 世界遺産』
監修:宮澤 光


【Amazonで購入する】
【DMMブックスで購入する】

観光地としてではなく“教養としての世界遺産”を知る1冊!

世界遺産の魅力は「美しい」「すごい」といった見た目の偉大さだけでなく、
長い年月をかけて育まれてきた地球の歴史や人類の営み、
知恵、祈り、そして時には痛みや葛藤までもがさまざまな形で刻まれていること。

それらが教えてくれるのは、
宗教や価値観の違い、自然の力、人間の創造性などを通して、
地球がどれほど多様で豊かな場所であるか、
また同時に、戦争や環境問題、観光のあり方など、
今この瞬間にも世界が直面している課題です。

なぜその場所が世界遺産に選ばれたのか。
そこにどのような時間が流れ、何が「守るべき価値」とみなされたのか。
世界遺産に登録された背景を知ることは、
私たちが世界を理解し、学ぶための重要な手掛かりになるはずです。

本書では、登録基準やテーマごとに世界遺産の魅力を紹介するとともに、
・世界の多様性に気づく
・世界の成り立ちをつかむ
・世界の課題を見つめる
という3つの視点で、
世界遺産の成り立ちや背景、守り続ける難しさや課題について紐解きます。

読み進めるうちに「世界を見る目」が変わり、世界がぐっと身近に感じられる――
そんな、教養としての世界遺産への旅を始めてみましょう。

この記事のCategory

求人情報

インフォテキストが入ります