「ブルームーン」は本当に青い!? 人々が見上げる数年に一度の奇跡【眠れなくなるほど面白い 図解 天文学の話】

ひと月の間に出る2回目の満月

ブルームーンと聞くと、夜空に神秘的な色をたたえる青白い月の姿を思い浮かべてしまいます。ところが実際は、必ずしも青色の月を指す言葉ではないのです。

一般にブルームーンは、カレンダー上でひと月の間に現れる2回目の満月とされています。月の満ち欠けの周期は約29・5日。すると満月がめぐってくるのは月1回がふつうで、2回はめったにありません。事実ブルームーンは、約2年半に1回しか起きない珍しい現象なのです。

また、2月についてはうるう年であっても暦の周期にわずかに及ばないため、ブルームーンを見ることはできません。さらにブルームーンはおろか、満月が1度も見られないことも2月には起こることがあります。

ちなみに1年に2回、ブルームーンが見られる年もあります。次回は2029年、その次に見られるのは2037年となっていますが、それ以降については予測が難しいため正確にはわかっていません。数十年ごとにあると考えられています。

ひとつの季節に満月が見られるのは通常3回とされていますが、4回見られるときの3回目の満月をブルームーンと呼ぶこともあります。一説によると、こちらのほうが本来の意味だったともいわれています。

なぜブルームーンというのか

1833年、インドネシアのクラカタウ火山が噴火したとき、大気中のチリの影響で月が青く見えた。一説には、これが名前の由来になったとされる。

スーパームーンとは?

天文学の用語ではないが「スーパームーン」という言葉がある。厳密な定義はないが、一般に1年でもっとも地球に近く大きな満月のことを指す。

月の公転軌道は楕円形をしているため、地球から見える月の大きさは常に変化する。最小の月(マイクロムーン)と比べると、最大の月(スーパームーン)は直径で約14%、面積で約30%大きく見える。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 天文学の話』監修:渡部 潤一

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 天文学の話』
監修:渡部 潤一


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