「目」に歯が3000本生えてる!? プランクトンを愛する世界最大のおだやかサメとは?【眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話】


ジンベエザメは目に3000本の歯が生えている!?
釘も刺さらない丈夫な肌の持ち主
魚類の中で一番大きいといわれている「ジンベエザメ」。全長12mほどと迫力満点ですが、性格は意外にもおだやか。とてもデリケートな魚なので飼育が難しいとされていましたが、技術の発達によってそれが可能になり、沖縄などの水族館で大人気。
また、ジンベエザメの名前は、灰色に白のドットが「甚兵衛羽織」に似ていることが由来ともいわれています。
ジンベエザメは一日の半分以上を、陽が当たりやすい浅瀬で過ごします。これは、大きな体を使って熱をより多く吸収し、深海でも体温を維持できるようにするため。そして、エサとなるプランクトンを食べるためです。
食事の際、ジンベエザメはプランクトンや小魚や海藻などを海水と一緒にすべて飲み込み、その後に水だけをエラから吐き出すといわれています。口の中には8000本もの歯がついていますが、ほとんど使われないのです。ちなみに、ジンベエザメは目にも3000本の歯のようなものがあり、これも食事のためではなく目を守る役割を果たしています。
ジンベエザメには、ほかにもユニークな特徴があります。それは彼らの「サメ肌」。タイヤのゴムのように厚く、釘を打っても刺さらないほどの強度です。そのため、彼らを襲う生き物はほとんど存在しません。
全部で11000本の歯があるジンベエザメ

歯が8000本もあるのに、好物は小さなプランクトン。大きな体をまっすぐに立てながら海水ごと飲み込む姿は迫力満点!
静かにのんびり暮らす世界一大きい魚

非常にゆっくりとしか泳がず、プランクトンばかり食べているため、人を襲うこともない優しい生き物。強い皮膚のおかげで彼らを襲う天敵もいない。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話』監修:さかなのおにいさん かわちゃん
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話』
監修:さかなのおにいさん かわちゃん
食べること、飼うこと、水族館などでの鑑賞など、日本人にとって身近な生物の“魚類”。
魚類は生き物にしては珍しく、大きさや形、色、生息地域もさまざまなので、個体ごとの身体的特徴も大きく変化します。
また、食用としての魚と観賞用としての魚、漁業などのビジネスとしての魚では注目するポイントが異なるため、色んな角度から見ることができる面白い生物です。
「最古の魚は5億年前! 魚類の誕生と進化」「魚は何を食べる?」
「カニみそは脳みそではなく、肝臓や膵臓にあたる部位」
「シーラカンスが絶滅しなかったのは、味が激マズだったから!?」
「クジラ界にも「ヒット曲」があり、世界中の海で流行る」などなど
そんな魚のあらゆる疑問や意外な生態、誰かに教えたくなる雑学が詰まった子どもから大人まで幅広く楽しめる一冊です。
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