数を撃っても当たらない。編集が見るのは、応募要項の意図をわかっているか――賞を勝ち獲る小説の書き方vol.12

出典:新刊『プロの編集者&小説家が教えるクリエイターのための賞を勝ち獲る小説の書き方』より

はじめに(リード文)

小説家、ラノベ作家、シナリオライターなどになるべく、日々創作活動に打ち込むクリエイターたち。その夢の登竜門として、さまざまな出版社や小説投稿サイトで開催されるコンテストでの受賞を目指している方も多いのではないでしょうか。しかし、最終審査まで残り、その上受賞する作品は一握り。そうなると「面白い作品なのに、選考が通らない!」という悩みもおのずと出てくると思います。その悩みの突破口となるのは “編集目線”。

日本文芸社人気シリーズの最新刊『プロの編集者&小説家が教えるクリエイターのための賞を勝ち獲る小説の書き方』では、その“編集目線”を小説の書き方に取り入れた一冊。今まで何千何万もの作品に目を通してきた小説投稿サイト『Nola』の編集者たちとプロの小説家である秀島迅氏がタッグを組み、読み手と書き手の二つの視点から、普段は明かさない小説を書くために絶対必要なスキルやポイントを徹底解説。

本記事は、書籍の本文の一部をWeb記事用にアレンジして紹介いたします。ぜひ参考にしてみてください!

応募要項は「条件」ではなく編集部からのメッセージ

応募要項のなかでもっとも重要なヒントが隠されているのは、その賞の対象作品です。

たとえば「ジャンル問わず」と記載されていれば、従来のカテゴリーにとらわれない、ボーダーレスで挑戦的な作品を求めていると解釈できます。

また「ストーリー性豊かな広義のミステリー」とあれば、必ずしも殺人事件や警察を扱う必要はなく、ドラマ性を重視した幅広い作品が求められている可能性があります。

応募要項には、編集部が扱いたいテーマや届けたい読書体験が反映されています。

本が売れにくい時代だからこそ、編集者は新しいヒット作を生み出す新人を求めています。

応募要項の見方を変えることで、作品の方向性は大きく変わります。

「要項の中にある編集部の意図を理解しているか」を見られている

編集者が応募原稿を見るとき、前提として要項を理解しているかを見ています。

文字数、テーマ、禁止事項は形式的な条件ではなく、編集部が求める作品像を示す手がかりです。

文字数制限は誌面設計や読書体験と直結しており、テーマ指定にはその時代やレーベルで扱いたい関心が反映されています。
禁止事項も、作品の安全性を守るための基準として設けられています。

それらを無視した作品は、完成度が高くても評価されません。

応募は単なる提出ではなく、編集部との対話です。
要項の裏にある意図を汲み取り、それに応える設計ができているかどうかが重要になります。

編集者が見ているのは、「条件を守っているか」ではなく「意図を読み取れているか」です。
この視点を持つだけで、作品の精度は一段階上がります。

媒体ごとに評価基準はまったく違う

同じ作品でも、どの媒体に応募するかで評価基準は大きく変わります。

Web応募では、冒頭の引きの強さや共感性、展開の速さが重視されます。
一方で書籍賞では、構成の精度や完成度といった全体設計が評価の軸になります。

SNSでは、短い言葉で印象を残す瞬発力や拡散性が求められ、情報の切り取り方が結果を左右します。
それぞれの媒体で読者の接し方が異なるため、最適な見せ方も変わってきます。

“数撃てば当たる”という考え方では、厳しい選考を勝ち抜くことはできません。
媒体の違いを意識せずに同じ作品を送り続けると、かえってマイナスの印象を与えてしまうこともあります。

どの媒体で勝ちたいのかを決め、その評価軸に合わせて作品を最適化すること。
それこそが、作品の強みを最大限に引き出す方法です。応募は戦略であり、設計です。

今回紹介した本書の参考ページ

今回の記事は、以下の本文ページから抜粋してご紹介しました。
本書は、見開きでとても分かりやすい、構成になっています。

日本文芸社のクリエイターシリーズ最新刊『プロの編集者&小説家が教えるクリエイターのための賞を勝ち獲る小説の書き方』

読み手と書き手のプロたちがタッグを組んで、賞を勝ち獲るための小説の書き方本。

ライトノベル編集のプロが普段は絶対に明かさない、コンテストで常にチェックしている絶対必要なポイントを徹底解説。編集者のポイントを再現する文章の書き手は、クリエイターシリーズすべての著者を務めるプロの小説家、秀島迅氏。

本書は、物語・シナリオを書くための構想の仕方を教えるだけでなく、編集者が「あっ」と驚く文章構成や、プロなら絶対に押さえておきたい書き方の基本メソッドに加え、つい書き手がやってしまうNG例も実際に例文を読みながら学べます。

小説の面白さには自信があるけど、なぜだか賞は獲れない……という人に向けて、一段階上の技術を習得できる超実用的な内容。ぜひ、Amazonでチェックしてみてください!

https://www.amazon.co.jp/dp/4537223758

【著者紹介】
秀島 迅(ひでしま じん)
青山学院大学経済学部卒。2015年、応募総数日本一の電撃小説大賞 (KADOKAWA)から選出され、さよなら、君のいない海』で単行本デビュー。小説家 として文芸誌に執筆活動をしながら、芸能人や著名人のインタビュー、著述書、自伝 などの執筆も行っている。近著に長編青春小説『その一秒先を信じて シロの篇/アカ の篇』二作同時発売(講談社)、『プロの小説家が教える クリエイターのための語彙力図鑑 上級編』(日本文芸社) などがある。また、コピーライターや映像作家としての顔を持ち、企業CM制作のシナ リオライティングなど、現在も月10本以上手掛けている。

Nola編集部(のらへんしゅうぶ)
創作プラットフォーム「Nola」を運営する編集チーム。日々多数の投稿原稿を審査・講評し、企画立案やコンテスト運営を通じて新人作家の育成に携わる。構成・文体・読者設計の観点から作品を分析し、読者に届く物語づくりを実践的に支援している。本書では、現場で培った編集視点をもとに、小説執筆における具体的な改善ポイントを監修。

日本文芸社のクリエイターシリーズ

小説家、ラノベ作家、漫画家、シナリオライター、脚本家、SNS投稿…etc
読むだけで、頭ひとつ抜ける!作品のクオリティが格段にあがる!

普段プロの小説家が秘密にしている実践的な経験をもとにした創作セオリーがつまった、すべてのクリエイターに役立つ書籍シリーズ!!
「語彙」テクニックだけでなく、中世ヨーロッパの文化、シナリオに必要な「人物・性格」「能力」「場面」「職業」設定、などなど即戦力となるノウハウをあますところなく解説!

https://sp.nihonbungeisha.co.jp/series/creators

【書誌情報】
『プロの編集者&小説家が教える クリエイターのための賞を勝ち獲る小説の書き方』
秀島 迅 (著), Nola編集部 (監修)


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☆☆大人気クリエイターシリーズ最新刊☆☆

小説編集者×小説家
読み手と書き手のプロたちがタッグを組んで
賞を勝ち獲るための小説の書き方を教えます!

今まで何千何万もの作品に目を通してきた小説投稿サイト『Nola』の編集者たち。
数多くの出版社とのコンテストを開催し、多くの作品を世に生み出してきました。

本書では、そんなライトノベル編集のプロが普段は絶対に明かさない、
コンテストで常にチェックしている絶対必要なポイントを徹底解説します。
どうしても文章を書く際は、自分の書きたいことが飽和して読みづらくなりがちですが、
読み手側の視点を取り入れることで、作品の完成度を高めることができます。

そんな編集者のポイントを再現する文章の書き手は、
クリエイターシリーズすべての著者を務めるプロの小説家、秀島迅氏。
編集者が「あっ」と驚く文章構成や、プロなら絶対に押さえておきたい書き方の基本メソッドに加え、
つい書き手がやってしまうNG例も実際に例文を読みながら学べます。

そのほか、本書は物語・シナリオを書くための構想の仕方を教えるだけでなく、
「感情をうまく伝える余白・改行の使い方」
「音で残るタイトルは、読者の頭に染みつく」……etc.
プロの小説家だけが知っている、誰でも即マネできる技法を大公開!

小説の面白さには自信があるけど、なぜだか賞は獲れない……という人に向けて、
プロの編集者と小説家による一段階上の技術を習得できる超実用的な小説の書き方本です。

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