家庭の空気を整えるのに「新しいルール」は不要!親が忙しさを手放すだけで子どもの脳は回復する【子ども脳疲労】

家庭の空気が子どもの脳を休ませにくくしている

言葉にしなくても伝わってしまう

 家庭は、子どもにとって安心できる場所であってほしい。そう考えながら日々を過ごしている親御さんは多いでしょう。けれども、家庭の雰囲気は、意図してつくられるものばかりではありません。日々の流れや人の動き、時間の使われ方が重なり合い、知らないうちに形づくられていきます。

 家庭の空気がどこか慌ただしく、親が常にやるべきことや次の予定を意識して落ち着かない状態に陥ると、たとえ言葉を交わしていなくても、その緊張は子どもへと伝わります。子どもは、家庭の空気を会話や表情だけでなく、場全体の雰囲気として受け取っているのです。

 そして、このとき子どもには親から声をかけられていなくても、何となく見られているような感覚が残ることがあります。実際に何かを求められているわけではないのに、起こりうる次の動きに備えている状態が続き、子どもの脳はなかなか力を抜くことができません。

 家庭の空気を整えるというと、何かを変えなければならない、意識的にコントロールしなければならないと感じる人もなかにはいるでしょう。ただ、ここで必要なのは新しいルールや管理を加えることではありません。自分は忙しさに追われすぎていないか、ゆっくりできる時間を確保できているか。そうした視点を持つだけでも、家庭の空気は少しずつよいほうへと変わっていきます。何かを足すよりも、張り詰めている現状を認識して改めることで、結果として子どもの脳の回復につながるのです

 そうして家庭の空気が穏やかになると、子どもは張り詰めていた緊張の糸がほどけてほっと安心できるはずです。自分の焦りが子どもに伝わってしまっているかもしれないことに気づくと、それが家庭を安心できる空間にする第一歩となります。

【出典】『子ども脳疲労』著:成田奈緒子

【著者紹介】
成田奈緒子(なりた・なおこ)
小児科医・医学博士・脳科学者。発達脳科学を専門とし、子どもの睡眠や生活リズムと脳の発達の関係を長年研究。医療現場で多くの親子と向き合うなかで、子どもの不調の背景には睡眠不足や過干渉など家庭環境の影響が大きいことに着目する。脳の発達段階に即した子育てのあり方を提唱し、講演・執筆活動を通じて広く発信。親子支援事業・子育て科学アクシスを主宰し、保護者向け講座や教育支援にも力を注いでいる。著書に『誤解だらけの子育て』(扶桑社)、『子育てを変えれば脳が変わる こうすれば脳は健康に発達する』(PHP 研究所)、共著に『その「一言」が子どもの脳をダメにする』(SB クリエイティブ)などがある。

【書誌情報】
『子ども脳疲労』
著:成田奈緒子


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「子どもはいつでも元気」はもう通用しない!?
不機嫌・だらだら・集中切れは、「子ども脳疲労」が原因だった!

「うちの子、集中力がないのでは?」「すぐにシャットダウンしてしまうのは体力不足?」
そんな悩みを抱える親御さんは少なくありません。

しかし、その原因は性格でも、やる気の問題でもありません。
実は――子どもの「脳の疲れ」が関係している可能性があります。

かつては「子どもはいつでも元気」という考え方が一般的でした。
けれど現代の子どもたちは、情報量の増加、忙しいスケジュールによる睡眠不足、親の過干渉など、
目に見えない負荷を日常的に受けています。
元気そうに見えても、脳が十分に休めていない――
それが「子ども脳疲労」という状態です。

本書では、子どもの脳と発達を長年研究してきた専門家が、
「なぜ今の子どもは疲れやすいのか」
「脳が疲れると、行動や感情に何が起こるのか」 を、わかりやすく解説します。

さらに、家庭でできる環境の整え方や、
子どもが本来持っている回復力を引き出すための関わり方を紹介。
無理にがんばらせるのではなく、脳を休ませることで、子どもは自分から動き出す――
そのためのヒントが詰まった一冊です。

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