法隆寺と姫路城の見どころが一気につかめる!世界遺産の秘密をサクッと解説【眠れなくなるほど面白い 図解 世界遺産】

\日本の世界遺産/

【法隆寺地域の仏教建造物群】世界最古を誇る木造建築

「法隆寺地域の仏教建造物群」は、奈良県斑鳩町にある法隆寺の47棟と法起寺の三重塔を合わせた計48棟からなる仏教建築群です。そのうち11棟は7世紀後半から8世紀にかけて建立されたもので、法隆寺西院の金堂や五重塔は現存する世界最古の木造建造物として知られています。

また、法隆寺は607年に聖徳太子と推古天皇が建立した若草伽藍が起源とされます。

これらの遺産から、仏教伝来から間もない飛鳥時代の建築様式や、中国や朝鮮半島の影響を受けつつ日本独自の仏教文化が発展した過程がうかがえます。また一部では、柱の中央をわずかに膨らませる「エンタシス」と呼ばれる技法が見られます。

これはギリシャのパルテノン神殿などにも見られ、ヘレニズム文化の影響がシルク・ロードを渡って伝来したとも考えられます。

法隆寺の登録建造物47棟のうち、18棟が国宝に、29棟が重要文化財に指定されている。


【姫路城】美しさが秘める戦の知恵とは?

白く輝く姿が白鷺にたとえられ、「白鷺城」の名で親しまれている姫路城。外壁を覆う白漆喰は、見た目の美しさだけでなく、防火のための工夫であったともいわれています。

姫路城は、1580年に羽柴秀吉が天守を整えた後、関ヶ原の合戦後、城主となった池田輝政が大改築を進め、さらに本多忠政の時代に西の丸などが加わり、1617年に現在の姿が完成しました。

世界遺産としては、17世紀初頭の城郭建築の到達点として、天守群を中心に櫓・門・土塀、石垣や堀までが良好に保存され、防御の工夫を随所に備えた日本独自の城郭構造をよく示している点などが評価されました。

石垣には、上に行くほど角度が急になる曲線美が特徴的な「扇の勾配」が採用されるなど、敵の侵入を防ぐための工夫にも機能美が見られます。

現在の姫路城は本来の城の内曲輪(うちくるわ)部分で、中曲輪(なかくるわ)、外曲輪(そとくるわ)を含めた城域はさらに広く、実際はより大規模な城郭だったと考えられている。


【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 世界遺産』監修:宮澤 光

【監修者紹介】
宮澤 光(みやざわ・ひかる)
NPO法人世界遺産アカデミー主任研究員。北海道大学大学院博士後期課程を満期単位取得退学。仏グルノーブル第Ⅱ大学留学。2008年より現職。跡見学園女子大学非常勤講師。世界遺産に関するさまざまな書籍の編集・執筆・監修を手掛けるほか、「チコちゃんに叱られる!」(NHK)などの多くのメディア出演や、全国各地で100本を超す講演・講座を実施している。著書に『13歳からの世界遺産』(マイナビ出版)、『世界遺産のひみつ』(イースト・プレス)など。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 世界遺産』
監修:宮澤 光


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