現代人が陥りやすい「肥甘厚味」の罠!『養生訓』から紐解く健康な体づくりの心得【眠れなくなるほど面白い 図解 養生訓の話】

味が濃いもの、脂っこいものより薄味でたんぱくなものがいい

おいしいものほど体に悪い?

 現代はおいしい食べ物が巷にあふれ、自宅でも旅先でも、それこそ昼夜を問わず、手軽に手に入り、食べられる時代です。とくに日頃から外食が多い人は、濃い味付けや油をたっぷり使った料理を口にする機会が多く、自分でも気づかないうちに胃腸に負担をかけていることも。『養生訓』では、こうした甘いものや脂っこいもの、味の濃い食べ物のことを「肥甘厚味 」と呼び、食べ過ぎを戒めています。

 一方ですすめられているのは、薄味でたんぱくな食事です。温かく、柔らかく、よく火を通したものは消化しやすく、胃腸への負担も少なくなります。また、薬膳で「平」と呼ばれる性質の食材は、体を温めすぎず、冷やしすぎることもないため、毎日の食事に適していると考えられてきました。体にやさしく偏りのない食事が健やかな体を保つ基本とされていたのです。

 もちろん、ときにはごちそうや甘いものを楽しむ日があっても構いません。大切なのはそれが毎日にならないこと。普段は素材の味を生かした薄味を心がけ、胃腸にやさしい食事を基本にすることが健康な毎日につながるのです。


現代人の食事は「肥甘厚味」になりがち!?

日本人に適した脾胃にやさしい食べ物

益軒は脾胃にやさしい食べ物として、温かく柔らかいもの、よく火を通したもの、香りがよいもの、「平」の性質(温冷・陰陽のどちらでもなく中立で穏やか)のものなどをすすめている。味付けについても「なるべく薄味」を心がけておけば間違いないだろう。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 養生訓の話』監修:鈴木養平

【監修者紹介】
鈴木養平(すずき・ようへい)

薬剤師、薬日本堂漢方スクール講師、日本漢方養生学協会理事長。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂株式会社入社。漢方専門相談員として店舗運営、臨床を経験した後、社員教育・広報販促・調剤等に携わる。“漢方養生生活をより身近に”と漢方スクールの講師としてセミナーや講演活動をする一方で、雑誌・本の監修、商品の開発協力(日本コカ・コーラ社“からだ巡茶”など)で活躍中。
著書に『わがまま養生訓』(フォレスト出版)がある。2025年に放送されたNHKドラマ10「しあわせは食べて寝て待て」では薬膳考証を担当し話題となる。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 養生訓の話』
監修:鈴木養平


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