遊びで負けを認められない…子どもの「自分勝手」の背景と向き合うおうちサポート方法【発達が気になる小学生のおうちサポート帖】

先生と友だちと「対人関係の悩みごと」とおうちサポート

友だちとうまく遊べない

困りごと【遊びたいのに遊べない?】

 遊びのはじまり方は、自然に集まって、誰かが中心となり声をかけて、あらかじめ遊ぶ約束をしてなど子どもたちの間でさまざまです。遊び方にも子どもたちのなかでのルールがあります。みんなで決めたルールなのに自分にとって不利なこと、思い通りにいかないこと(鬼ごっこで鬼になる、負けそう、全然勝てないなど)がいやで順番を守らなかったり、ルールを変えたりする子がいます。一緒に遊んでいる子たちは、楽しくない、つまらないと思うでしょう。話しかけても無反応、関わりが一方的、距離感が近いといったことも、友だちには受け入れてもらいにくいということがあるかもしれません。

考えられる背景【遊びに入るタイミングや遊びのルールがわからない】

 友だちからの声かけに気がつかなかったり、「遊びたい人、ここにきて!」の遊びたい人に、自分が含まれるとは思っていなかったりして遊びに入り損ねているのかもしれません。

 遊びたい相手にどうやって声をかけてよいのかわからず迷っているうちに、相手が他の子と遊び始めてしまったということもあるかもしれません。

 また、遊びに参加はできたけどルールがわからない、自分のやりたいようにやってみんなと楽しく遊べない場合も。

イラスト:こやまもえ

サポートポイント【家庭でも勝ったり負けたりする経験を】

 勝敗がある遊びで負けるのが悔しくて怒ってしまう、負けることをいやがりルールを変えてしまう場合は家族でルールや勝敗のある遊びをしてみましょう。

 始める前に「勝つときもあれば、負けるときもある」ことを伝えます。勝ったとき、負けたときにどうふるまえばよいかを一緒に考えておきましょう。自分が負けてしまったときは「残念、次がんばろう」「惜しかった! もう1回やろう」という、相手には「おめでとう」「すごい」「強かった」といったり、拍手をしたりするなど。自分が勝ったときは、負けた相手に「おしかったね」「ドンマイ」「もう1回やる?」などと声をかけるように決めておきます。

 おとなも子どもも勝ったり負けたり、両方を経験できるようにします。その経験を通して、勝負のある遊びの対応方法を学んでもらいましょう。くり返す中で勝負が受け入れられるようになっていきます。

【出典】『発達が気になる小学生のおうちサポート帖』監修:湯汲英史

【監修者情報】
湯汲英史
公認心理師・精神保健福祉士・言語聴覚士。早稲田大学第一文学部心理学専攻卒。現在、公益社団法人発達協会常務理事、練馬区保育園巡回指導員などを務める。
著書に『0歳〜6歳子どもの発達とレジリエンス保育の本―子どもの「立ち直る力」を育てる』(Gakken)、『子どもが伸びる関わりことば26―発達が気になる子へのことばかけ』(鈴木出版)、『ことばの力を伸ばす考え方・教え方―話す前から一・二語文まで―』(明石書店)、監修書に『心と行動がよくわかる図解発達障害の話』(日本文芸社)など多数。

【イラストレーター】
本田佳世、こやまもえ

【書誌情報】
『発達が気になる小学生のおうちサポート帖』
監修:湯汲英史、イラスト:本田佳世/こやまもえ


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「テキパキ通学路を歩かない」
→手をつながず、大人のカバンを触って一緒に歩き、速さや人との距離感を覚える

「着替えに時間がかかる」
→おうちでは「フラフープの中」や「ジョイントマットの上」だけで着替えるルールにして、着替え中に歩きまわらない・気を散らさない習慣を身につける

「当番や係ができない」
→おうちでもくつを並べる、机をふく、洗濯物を外すなどの当番制を導入

「授業中に立ち歩く」
→おうちでは「座るカード」を作成し、このカードが机にある間は座っているゲームを取り入れる

「忘れもの、なくしものが多い」
→ランドセルのふたの裏に「持ち帰るものリスト」を貼る、おうちに「連絡帳・プリント置き場の箱」をつくる

「自分の気持ちを伝えられない」
→おうちでは「気持ちのことばリスト」を指でさすところから

「人の話を聞かない」
→おうちで、ぬいぐるみをもっている人が話すゲームをしてみる。話終わったらぬいるぐるみを相手に渡してだまるなど

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