【15時間労働】幹縄100km超!漫画『ツナガール!!』が描くマグロ漁船の過酷なリアル

「見てコレ めっちゃヤバいよね! マグロ〆てるじゃん お腹ばさーって!」―漫画『ツナガール!!』第3話(選抜編)の冒頭、主人公・大山あゆかがスマホの解体動画を見て衝撃を受けるシーンから物語は動き出します。

一見シンプルな釣りに思えるマグロ延縄漁ですが、その実態は極限の肉体労働と危険が隣り合わせの過酷な世界。

作中で明かされた驚愕の数値とともに、洋上のリアルに迫ります。


100km超の仕掛けを海へ!マグロ延縄漁(はえなわりょう)の衝撃的なスケール

マグロ延縄漁とは、1本の長い仕掛けである「幹縄(みきなわ)」に、エサとハリを取り付けた数百〜数千本もの「枝縄(えだなわ)」を等間隔で垂らし、海を漂わせながらマグロを釣り上げる伝統的かつ合理的な漁法です。

しかし、そのスケールは一般的な釣りのイメージを遥かに凌駕します。作中で提示された幹縄の長さは、なんと100km以上。東京から箱根間に匹敵する超ロングラインを海上に展開します。この巨大な仕掛けを海へ投入する「投縄(なげなわ)」の作業だけでも5時間以上を要し、休みなく縄を流し続けるだけでも過酷な体力が求められます。

揚げに10時間以上…数か月間休みなく繰り返される「体力と気力の限界戦」

仕掛けを張り終えた後に待っているのが、獲物とともに仕掛けを引き揚げる「揚縄(あげなわ)」作業です。引き揚げにかかる時間は10時間以上にも及び、投縄の5時間と合わせると、1回の操業だけで15時間以上もの連続労働となります。

さらに恐るべきはその継続性です。一度航海に出れば、数か月間の操業期間中に休日など存在せず、毎日この15時間超の激務が休むことなく繰り返されます。

作中でも「体力と気力と根性が試される漁法なのである!!」と強調される通り、睡眠時間を削りながら極限状態で挑む、まさに命がけの限界戦なのです。

1本のミスが大事故に?現場で求められる究極の集中力

マグロ延縄漁は、単なる力仕事ではありません。疲労がピークに達する過酷な状況下であっても、一瞬の油断や手抜きが致命的なトラブルへと直結します。

100kmを超える縄や鋭利なハリが錯綜する船上では、1本の結び目の緩みや縄の扱いミスが大規模な仕掛けの絡まりを引き起こし、作業全体を何時間も停滞させます。

最悪の場合、機械に巻き込まれて大怪我を負う危険と常に隣り合わせです。極限状態の中でいかに高い集中力を維持し、正確な手さばきを続けられるか――それこそが海のプロフェッショナルに求められる絶対条件となります。

【書籍情報】
『ツナガール!!』
著:町田とし子

『ツナガール!!』表紙 ©町田とし子/日本文芸社

【あらすじ】
「あんたはいいね…妹で。ダメな奴なのに、皆に愛してもらえる」
幼いころから、姉に〝ダメな妹〟というレッテルを貼られ、18年間を生きてきた大山あゆか。

母に愛され、姉に守られ、確かに甘やかされて育った自覚はある――。
でも、そんな自分を変えたくて、少女は決断する!

「マグロ漁船に乗りたいっ!!」

身の程知らずは承知の上!!!
超過酷マグロ漁船に、ゆとり女が自ら志願し挑むッ!!!!

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